月経とは、約30日前後の間隔でおこり、限られた日数で自然に止まる子宮内膜よりの周期的出血をいい、卵巣から分泌されるホルモンによって支配されています。したがって、子宮それ自体に異常があったり、卵巣の機能障害によって月経は不順になります。
また卵巣の働きは、間脳(視床下部)や下垂体によって調節されていますので、間脳-下垂体-卵巣のいずれかに異常があると月経は不順になります。
成熟女性の月経は25~38日周期で、3~7日間持続するものを正常としています。周期の異常の場合月経には、頻発月経、稀発月経があり、月経周期が24日以内のものを頻発月経、39日以上に延長したものを稀発月経といいます。
卵巣機能障害のような内分泌異常ではこれらの混合したものも見られ、思春期では卵巣機能が不安定なため、月経周期ははなはだ不整であることが多いです。
月経を調節している卵巣は、排卵までの期間と排卵後黄体が形成されそして退行するまでの期間をそれぞれ卵胞期、黄体期とよび、異なった機能を行っています。
基礎体温上では卵胞期は低温相を示し、黄体期は高温相を示し、約2週間持続します。すなわち二相性を示します。
頻発月経は思春期および更年期に多く見られる月経で、原因は排卵が早期に生じて卵胞期が短縮される場合と卵胞期は正常でも黄体が早期に退行して黄体期が短縮される場合の2つあります。
稀発月経は、卵胞の発育過程に異常があり卵胞期が延長する場合で、いずれの年齢層にも見られます。基礎体温は血中ホルモンの状態を反映するので、基礎体温の測定によりおおよその診断は可能です。
詳細には、卵巣の機能は間脳、下垂体により調節されますので、卵巣から分泌される卵胞ホルモンや黄体ホルモン、下垂体性ホルモンなどのホルモン検査や卵巣の超音波検査などにより、診断されます。
患者の年齢、すなわち思春期、性成熟期、更年期により臨床的意義は異なります。頻発月経では、貧血が併発したり、出血に対する違和感などを伴う場合は、治療の対象になり、ホルモン療法や貧血に対する対処療法を行いますが、通常では治療の対象外でそのまま経過をみます。稀発月経は性成熟期では不妊症との関連もあり、排卵誘発剤などを用い、卵巣機能の回復をはかり正常化します。
卵巣の働きは、さまざまな因子の影響をうけ易い間脳(視床下部)や下垂体によって調節されています。無節操な生活様式や急激なダイエット、過労、ストレス、激しいスポーツまたは飽食による肥満などはホルモン調節機構の異常を誘発するので、規則正しい生活習慣や適切な食生活を心がけることが大切です。
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