ニキビは、思春期から青年期に多い病気です。毛穴の炎症によるものを「尋常性ざ瘡」、膿をもつニキビは「膿疱性ざ瘡」といいます。
最初は毛穴から皮脂がたくさん分泌され、毛穴が詰まる面ぽう(肌色~白いぶつぶつ)という前段階ができます。これに毛穴にいる常在菌であるアクネ桿菌が作用し、炎症を起こします。このためニキビは、皮脂腺の多い顔、背中、前胸部などによくみられます。
思春期から青年期に多いのは、この時期に男性ホルモンの分泌が亢進し、脂腺が発達するためです。女性は、ホルモンの関係で月経前にニキビができることがあります。月経が終わればまた消退します。
膿が2次感染を起こして硬くなり、「できもの(のう腫)」のようになることがあります。これは「集簇性ざ瘡(しゅうぞくせいざそう)」と呼びます。ステロイド剤を内服している場合、顔や上半身に細かいぶつぶつができることがあります(この場合は膿を伴うことは少ない)。
毛穴に一致して、赤い盛り上がりや白い膿ができます。炎症が強ければ、痛みを伴うこともあります。皮疹が大きければ治ったあと、いわゆる「あばた」やクレーター状の陥没した跡が残ることもあります。
視診で十分診断可能です。
軽度であれば外用薬のみ。外用薬には、角質剥離薬、非ステロイド抗炎症薬、抗生物質・抗菌外用薬などがあります。多発していたり、痛みを伴うようであれは、抗生物質の内服が有効です。抗生物質は、炎症の状態に応じた投与量を用います。最大量を3カ月から半年続けることも稀ではなく、その後の経過で減量します。
ビタミン剤も補助的に使います。ビタミンB2は皮脂の流れをスムーズし、ビタミンB6は皮脂産生抑制作用があります。ビタミンA、C、Eなどの投与、漢方製剤も使われます。
病院では、面ぽうの中身を押し出して早く消退させる「面ぽう圧出法」で処置。消毒した針で毛孔内を刺し、圧出器を使って内容物を押し出します。自分で押し出すと肌に跡が残りやすいので避けてください。集簇性ざ瘡は抗生物質が効きにくく、原虫薬を投与することがあります。
まずはこまめな洗顔。朝、夕はもちろん、スポーツなどをして汗をかいた後は、洗顔料を使って洗いましょう。悪化する因子は、睡眠不足、食事内容(チョコレート、ピーナッツ、コーヒー、ココア、もちなど)、化粧品、胃腸障害などがあげられます。頬杖をついたり、ニキビが気になりいじるのは要注意。髪の毛が顔にかからないようにすることも大切です。
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