連載「“国民病”腰痛の8割以上はなぜ治らないのか?」第1回

ほとんどの「腰痛」は画像で診断できない! 原因不明の「非特異性腰痛」とは?

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 このように日本の保険制度の特徴が絡み合って、そもそも正確な診断が難しい腰痛を、さらに難しいものにさせてしまっている。では、画像診断は不要なのか、というと決してそういうわけではない。

 画像所見は、深刻な疾患を見つけるのにとても適している。この深刻な疾患とは、悪性腫瘍や骨折、大動脈瘤などである。これらは腰痛ではないにもかかわらず、腰が痛く感じることがある(これを関連痛という)。

 これらに気づかずに運動やマッサージなどを行うと、症状がさらに悪化し、最悪な場合死に至る。大動脈瘤があるのに気づかずにマッサージをして破裂させてしまうことも可能性としては考えられるのだ。これらの深刻な疾患を除外するのに、画像所見はとても有効なのだ。

 つまり、画像所見で重篤な疾患を除外し、あとは動きや触診などで腰痛の原因を明らかにしていく。これこそが、実は海外で当たり前に行われている診断方法だ。このような検査・診断を行うには、医者だけでなく、理学療法士などの協力が不可欠である。日本人の"腰痛難民"は、医療制度が生み出しているのかもしれない。


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三木貴弘(みき たかひろ)
理学療法士。日本で理学療法士として勤務した後、豪・Curtin大学に留学。オーストラリアで最新の理学療法を学ぶ。2014年に帰国。現在はクリニック(東京都)に理学療法士として勤務。一般の人に対して、正しい医療知識をわかりやすく伝えるために執筆活動にも力を入れている。

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