健康食品は本当に健康をもたらすか? 現場の医師はどう考えているのか?

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「TVで〇〇が良いって聞いてから毎日食べるようにしているんです。そうしたら体調が良くなったような気がします。」

影響力のあるテレビ番組がある食品を取り上げた後日の外来で繰り広げられる会話である。最近ではテレビ、雑誌のみならずインターネット・SNSの情報をもとに特定の食品野菜、果物、時にサプリメント類、健康食品が注目を浴びる。冒頭で述べた「体調が良くなった」の他に、「血圧が下がりました。」、「血糖値が下がりました。」、「便秘をしなくなりました。」など具体的なものから、「最近身体が軽くなりました。」などの主観的なものまで様々な感想を聞く。

医師は患者さんが摂取する健康食品やサプリをどう思うのか

 では患者の発言に対して医師はどういう意見を述べるだろうか。
「薬以外のもので十分な治療効果が認められているものは無いのでやめておくべきである」と全てを否定するべきなのだろうか。

ある日の外来で次のような報告を受けたことがある。「朝食の時にできるだけトマトを食べるようにしているんです。あれって〇〇のTV番組で糖尿病に良いって聞いたので。」

 私はその患者がそれほど血液検査の電解質(カリウムなど)に注意を要する状態ではないことを確認し、「ではこれからも適度に摂取を続けてください。」と答えた。このように野菜や果物の摂取を促すやり取りは比較的多い。その理由として野菜や果物の摂取は適度であれば食物繊維が血糖値上昇を緩和させたり、カリウムを摂取することで血圧上昇を抑えうるからである。(糖尿病 53(2):112~115) ( http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/bp/pamph61.html )

 また野菜の摂取を増やすことでご飯、麺類などの糖質摂取量を減らせ結果的にカロリー摂取を減らし望ましい効果をもたらすことも考えられる。

 またある患者からは「薬局で買ったサプリメントの〇〇を使っても良いでしょうか?××の症状に良いと勧められたのです。」という申し出を受けた。まだ服用を開始していない段階であり、他に多数の疾患のために複数の処方薬を服用していたこともあり「他の薬剤との飲み合わせや予期せぬ副作用を考えると基本的にお勧めしません。」と伝えた。

 ちなみに既に服用を開始している場合、服用してからの効果はどうだったかを尋ね、効いているのか効いていないのかわからないようであればやはり中止を促す。一方で服用して良い効果をもたらしているとなると病院からの処方薬との兼ね合いを考慮しつつ慎重に継続していただくようにしている。

 サプリメント類の大半は効果の根拠が不明であったり、有効性のデータが不十分であるが、中には十分なエビデンスを持つ貧血に対する鉄剤や便秘症に対するマグネシウム類などもある。(NMDB日本対応版、同文書院)(https://toyokeizai.net/articles/-/203612)

 では比較的有効性が示されているサプリメントは注意する必要はないのだろうか。
昔、『自分は貧血気味だから』、と鉄剤を購入し服用し続ける患者がいた。それでも貧血は進行し息切れ、立ちくらみのために病院を受診した。診察の結果、胃癌のため貧血をきたしていたのであった。

 頻度の高い鉄欠乏性貧血のみであれば鉄剤の服用は適切であるが、最初から自己診断するのではなく一度は医療機関で胃腸の疾患や子宮筋腫など貧血の原因となる疾患を否定しておきたい。医師から許可がでれば薬局で購入した鉄剤を続けることは比較的安全と言えるだろう。

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