新型コロナウイルスでもっとも危険性が高いのがトイレ感染!?

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トイレでの感染に注意!

 我が国では、5月18日に39県で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行による緊急事態宣言が解除されました。しかし、第2波、第3波の流行が危惧されており、まだまだ気を緩めることはできません。COVID-19流行の大きな要因として、クラスター(集団)感染が指摘されていますが、ここにクラスター感染の最たる場がトイレである可能性を指摘し、注意喚起したいと思います。

武漢、ダイヤモンド・プリンセス号でもトイレ感染

 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染の場として、トイレの重要性が認識され、先日、大手コンビニエンスストアでトイレの使用を制限することを検討しているという情報が流れ、物議を醸しました。

 トイレの問題がクローズアップされた背景には、武漢の病院のトイレと職員の更衣室からSARS-CoV-2遺伝子が検出されたという報告があります(4月27日号Nature誌)。また、我が国では、クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号の船内のふき取り調査の結果、客室のバスフロアー(トイレ併設)から最も多くの新型コロナウイルスの遺伝子が検出されたとの調査報告もあります(5月7日NHKスペシャル放映)。これらの報告では、SARS-CoV-2感染者が比較的狭い個室空間で唾や咳の飛沫を飛ばしたために、トイレ内でのウイルス汚染が広まったと解釈されています。

 他方、SARS-CoV-2感染者の糞便中からもウイルス遺伝子が検出されています。SARS-CoV-2感染患者の気道分泌物に加えて、糞便からもウイルス遺伝子がかなりの量(1gあたり107個未満)検出できることが報告されました(4月1日号Nature誌)。

 この論文では、患者糞便中のウイルスを細胞で培養しても増えないので、糞便中のウイルスは感染性がないという結論になっています。しかし、この報告で、糞便中のウイルス感染性の確認を行ったのは発症後の患者が主で、発症前や無症候感染者(キャリアー)の糞便中のウイルス感染性については触れられていません。SARS-CoV-2感染者では、徐々に腸管中に分泌型IgA抗体が増え、ウイルスが不活化される可能性が考えられます。しかし、感染早期(発症前患者や感染早期キャリアなど)では分泌型IgA抗体量が少なく、糞便中に感染性ウイルスが存在していることも考えられます。

小腸で最も発現量が多いウイルス受容体

 腸管においてSARS-CoV-2が増殖することを裏付ける知見としては、SARS-CoV-2感染に必須なウイルス受容体(ACE2)の発現量がヒトの各臓器の中で、小腸が最も多いことが報告されています。RS-CoV-2感染患者において下痢症状が多く見られることからも、小腸におけるSARS-CoV-2感染増殖が推察されます。

 また、オランダではCOVID-19流行初期において、下水中にSARS-CoV-2遺伝子が検出されたという報告があります(4月3日号Nature誌)。下水中のウイルスを検出するには糞便中にかなりの濃度のウイルス量が必要です。例えば、感染性胃腸炎の原因ウイルスであるノロウイルスも下水中にウイルスが検出されますが、ノロウイルス感染患者では糞便1gあたり107~109個のウイルスが排泄されることが知られています。ノロウイルスの例から推察すると、オランダでも糞便1gあたり107個以上のSARS-CoV-2を排泄する感染者が存在した可能性が考えられます。

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