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【インタビュー「スマホゲーム依存の実態と治療法」第3回:久里浜医療センター・樋口進院長】

夏休みにアカウント削除でスマホ依存脱出! スマホ依存の子に親ができることとは

スマホ依存に多いゲームは「Fate/Grand Order」!?の画像1

スマホゲーム依存の患者の多くは未成年(depositphotos.com)

 来年改訂される国際的な診断ガイドライン「ICD-11」では、「ゲーム障害」が正式な病名として登録される見込みだ。

 そのゲーム障害の大半を占めるのが「スマホゲーム依存」。この治療に取り組んできた、久里浜医療センターの樋口進院長にその治療法を訊いた。

患者の多くは未成年

 久里浜医療センターの「ネット依存外来」を訪れるのは、ゲームにはまりすぎて学校生活に支障をきたし、親に連れられてきた未成年が多い。本人は治療を受けることに納得していないことが多いため、カウンセリングやデイケアに参加することで、「気づき」を促している。

 「ギャンプル依存もそうですが、こういった行動嗜癖に適用する薬はありません。改善された患者さんに訊くと、入院治療やキャンプなどは日常の習慣や行動を変えるのに有効なようです。そこには、患者同士が交流できる場も設けています」

 久里浜医療センターは、2014年から文部科学省と国立青少年教育振興機構と協力し、8月に8泊9日のキャンプを行なっている。2017年は長野県・高遠で実施した。

 「入院やキャンプでは、スマホの持参は禁止です。ゲームのことばかり考えている状況から解放されることで、本来の自分を取り戻す。ネットがなくても生活できることを体験するのが第一」(樋口院長)

 「キャンプでは、ゲーム依存から脱却した人の体験談を聞きます。前回は、ゲーム『ファンシースターオンライン2』にハマって引きこもっていた患者に、アカウントの削除を決断して復学した体験を披露してもらいました」

 「キャンプ後、参加者の半分がアカウントを削除します。ほぼ全員のゲーム時間が減ります。夏休み後半にキャンプを開催することで、復学や社会復帰するよいきっかっけとなるのです」

里中高志(さとなか・たかし)

精神保健福祉士。フリージャーナリスト。1977年生まれ。早稲田大学第一文学部卒。大正大学大学院宗教学専攻修了。精神保健福祉ジャーナリストとして『サイゾー』『新潮45』などで執筆。メンタルヘルスと宗教を得意分野とする。著書に精神障害者の就労の現状をルポした『精神障害者枠で働く』(中央法規出版)がある。

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