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焼く、揚げる、炒める……やはり食べ物の「焦げ」には発がん性物質! 食品安全委員会が注意喚起

食事から完全に「焦げ」を排除するのは無理!

 

 実際のところ、食生活の中でアクリルアミドを完全に避けるのは難しい。炭水化物を高温加熱するだけでできてしまうので、ポテトチップスや米菓子だけでなく、麦茶やコーヒー、ほうじ茶からも検出される。しかも日本人のアクリルアミドの摂取量の6割を占めるのは、キャベツやもやしなどの炒め物、フライドポテトなど、日常的な野菜メニューだ。

 たぶん人類は火を使う調理を始めたときから、アクリルアミドを摂取し続けてきたのだろう。「がんになる」と聞くと恐れる人もいるだろうが、米やヒジキに比較的多い無機ヒ素、肉や魚の直火調理でできるヘテロサイクリックアミンなど、自然由来の発がん物質はほかにもたくさんある。「●●がダメ」「▲▲が怖い」では、かえって栄養のバランスを崩すことになりかねない。

 農林水産省が作成した「安全で健やかな食生活を送るために」には、アクリルアミドを減らすために家庭でできる次のような方法が紹介されている。

▶︎ジャガイモは8℃以上の温度で保温する(長期冷凍保存するとアクリルアミドの元になる還元糖が増えるため)
▶︎炒め調理や揚げ調理では食材を焦がしすぎない。
▶︎電子レンジなどを活用して炒め調理の時間を短くする。

 こうした小さな工夫で、アクリルアミドの摂取を効果的に減らすことができるという。たとえば、焼き肉やバーベキューなどでも、野菜類を焦がしすぎないように気を配るべきだろう。また、揚げ物や炒め物のような高温調理だけでなく、煮物や蒸し物など、さまざまな調理法を選ぶようにすればアクリルアミドが減らすことができるうえ、毎日の食卓が多彩になって一石二鳥だ。
(文=編集部)

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