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特定看護師は〝5人に1人が女医の時代〟の救世主となりえるか?

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女性医師が十分に活躍できる環境とは?shutterstock.com

 医学部の女性比率が年々高まり、これからもこの傾向は続くと予測される。当然のことながら女性医師の存在感は増し、彼女たちの活躍をサポートする体制のさらなる拡充が求められている。

 2012年末に日本の医師数が初めて30万人を超えたが、その中で女性医師数が全体の19.7%の5万9641人となっている。今や5人に1人が女性医師の時代となったのだ。

女性医師の休職・辞職の理由は妊娠・出産、子育て

 女性医師の問題が論じられるときに必ず出てくるのは、ドロップアウトの多さと復帰の難しさだ。仕事を中断(休職)、離職した理由としてはやはり妊娠・出産と子育てがもっとも高い割合を占めている。(女性医師の勤務環境の現状に関する調査報告書~平成21年3月日本医師会)

「第68回日本胸部外科学会定期学術集会」(2015年10月17~20日)の期間中に開催された「第10回日本胸部外科女性医師の会」で胸部外科領域の女性医師4人がそれぞれの経験と現状を発表した。
 
 登壇した女性医師からは、出産後の職場復帰で育児と仕事の両立が難しく、退職を余儀なくされた経験や短時間勤務制度を利用することで退職を回避したものの、他の医師が負担増となり、現場で不公平感が生じたなど切実な体験談が語られた。

 また、団塊の世代が75歳以上となる超高齢化社会を迎えた時、女性医師のワークライフバランスだけにとどまらず、介護を要する親を抱える男性医師も同様に窮地に立たされるとの声もあった。こうした状況は若手医師の外科離れに結びつくとの危機感もある。つまり、外科医全体の労働環境改善への取り組みが急務であるとする共通認識がある。

「第77回日本臨床外科学会総会」(2015年11月26〜28日)では、特別企画「女性医師が外科で活躍するためにロールモデルを見つける」では、5人の女性外科医が自身の経験を紹介した。
 
 自らのキャリア形成の経験を元に女性医師としてのキャリア形成のためには、①社会の中で女性は男性と同じように評価され、キャリアを形成する権利と義務を有すると同時にいつでも産み・育てる権利を持っている。②出産・育児は仕事と同じく社会への貢献と考え、直面した問題を解決するための基本的な考えを樹立しておくことが大切。③正当な評価を得るには専門医や学位の取得、論文発表などの業績でキャリアを積むこと、④不平等な扱いに対しては抗議することが重要である、などの意見が上がった。

 また、結婚による改姓の問題点を挙げた女性医師もいる。結婚によって夫の姓に変わることで、論文執筆者の姓が変わり、同一人物の論文として認識されない、実績が分断されてしまうこともありえる、などの問題点が指摘されている。

年内にも特定看護師が誕生 労働環境の改善に期待!?

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