しかし、香川県で実施されたデータに限って言えば、ひょっとしたら「うどん」の影響もあるのではないかと疑わざるを得ない。というのも、香川県は糖尿病患者数ワーストクラスの県で知られており、あの香川名物「讃岐うどん」を毎日のように食べることが原因ではないかという声も上がっているからだ。実際、香川県民は、2日1度はうどんを食べている計算になるという。
しかしながら、実際、血糖値とうどんとの関連を調査すると、うどんの食べ過ぎが直接、糖尿病につながっているわけではないことが判明している。では何が糖尿病を引き起こす原因なのか?
ある説によれば、香川県は野菜摂取量が少ないことでもワーストクラスを記録したことがある。香川県には、うどんという糖質に加えて、おにぎり、いなり寿司、かきあげ、天ぷらなどの糖質や脂質をトッピングする習慣がある。この食べ方が問題として大きいのではないかと考えられているのだ。そのことに気づいた香川県は、野菜たっぷりの"ヘルシーうどん"をアピールしており、県内の約200店舗を掲載した「ヘルシーうどん店」マップを作成・配布するなど、メタボ対策を講じている。
また、香川県は車社会でもある。日常的な運動不足も、糖尿病が多い原因といわれている。子どももどこかへ出かける際には、親について車で移動することが多いのかもしれない。
子どものうちから高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病になることほど不幸なことはない。香川県に限らず、子どものメタボリスクは、親が回避してあげる必要がある。子を持つ親は、食事の食べ方や時間、運動習慣など、ぜひ総合的に見直していただきたい。
(文=編集部)