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お腹周りにたっぷりついた内臓脂肪! その原因は「朝食抜き」かも!?

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朝食を抜くと不健康の悪循環が...

「少しでも寝ていたい!」----現代の都市生活は夜型人間を作り、子どもから大人まで多くの人が"眠らない病"に陥っている。そのため朝寝坊になり、時間がないから朝食が食べられない......という人が少なくない。

 不動産情報会社の「アットホーム」が20~30代のサラリーマンとОLの各300人を対象に「生活実態調査」(ネットリサーチ)をした。その中で「朝食を摂るのは週平均何回ぐらいか?」の設問で、男性は0回と答えた人が18.3%もいた。女性では8.3%。1週間では男性が36.0%、女性が39.3%。回数をみると男性は平均4.1回、女性は4.8回で、女性の方が約5日は食べている計算になる。毎日朝食を摂っているのは約3割しかいない。

食事の間隔が開くと内臓肥満が進む!

 

 朝食を抜くと体全体にエネルギーが行き届かず、体温と血糖値が上がらない。脳のエネルギー源はブドウ糖だ。その大事なブドウ糖を脳は蓄えておくことができない。朝、目覚めた時の脳は、エネルギー不足のピークになっている。しかし、ブドウ糖が補給されない、つまり、生体のメカニズムに逆らって朝食抜きで家を飛び出してしまうと、ボーっとして集中力は低下し、午前中の活動が滞り、仕事がまったくはかどらず、イライラが募る......。そんなんて経験はないだろうか?

 さらに、昼は手軽なファストフードやできあい弁当で済ませたり、立ち食いそば屋に走ったりする人も多いようだ。時々ならよいのだが、ほぼ毎日となると、味付けの濃い食べ物に慣らされてしまう。すると、味が濃いため、今度は糖分の摂取が過剰になりやすい。吸収の早い糖分は血糖値を急上昇させ、血糖を正常にしようとせっせとインスリンを分泌させる......。その繰り返しで、常に低血糖状態に陥ってしまうのだ。

 しかも満腹感だけを求めて、菓子パンや丼物、麺類などをまとめ食いすると、炭水化物の過剰摂取になってしまう。こういった食生活を続けていると、良質なたんぱく質(豆類などに多く含まれ、食事のみで摂取できる9種類のアミノ酸)やカルシウムなどのミネラル、野菜に含まれるビタミン類も不足しがちになる。栄養不足で精神が不安定になり、イライラを誘発する。

 特に夜のまとめ食いはタブーだ。夜はインスリンの分泌が活発で、吸収された食べ物を脂肪に替え、体内に蓄えてしまうのだ。夜にたくさん食べたからといって、朝食を抜くのはさらによくない。食事の間隔が開くと、ヒトのDNAにインプットされた"飢餓状態に対する生体の防衛本能"が働き、体内に脂肪を貯めこむ働きが強まるといわれている。つまり、内臓肥満が進行するのだ。健康診断で「コレステロール値が高い」「まだ若いのに動脈硬化だって」など、ショッキングな結果を突きつけられ兼ねない。

 朝食抜きの悪循環の怖さ、知っていただけましたか?

朝食には、ご飯やパンが欠かせない!

 

 つまり、朝食こそ、脳の栄養となる炭水化物を食べないと、肥満が進み、午前中の仕事効率も悪くなるのだ。炭水化物の代表、ご飯は脳が欲しがる栄養素、ブドウ糖になる。時間がないなら、おにぎり1個、バナナ1本だけでもいい。イモ類、麺類もおすすめ。少し早起きして、パンにハムエッグ、牛乳、または、ご飯に納豆、豆腐の味噌汁、卵。これに果物が付けば申し分ない。これぐらいの基本朝食を実行したいものだ。

 納豆や豆腐など豆類は、良質のタンパク質ばかりか必須アミノ酸のリジンを多く含む。ご飯と食べ合わせれば穀類のリジン不足を補ってくれる。日本人の朝食の定番「納豆ご飯」は正解なのだ。
(文=編集部)

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