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成宮寛貴を<引退>に追い込んだ薬物報道~彼は本当に「コカイン」におぼれていたのか?

効果は短時間で常習性が強いコカイン

 成宮が使用していると報じられた「コカイン」は、興奮作用が即座にあらわれるドラッグで、その興奮は強烈だが短時間でおさまるといわれる。

 コカインを鼻から吸うと、すぐにハッピーな気分になり元気が出るが、通常は15分から30分でその効果は消える。効き目が切れた後は、疲労感やだるさ、憂鬱感が押し寄せるのが特徴だ。

 このように短時間で効果が現れては消えるため、常習者は効果を持続させるために一度に何回分かのコカインを用意し、切れるとすぐ次を吸うというパターンに陥る。常習が続くと、不安や不眠などの不快な症状がついてまわる、依存性の高い恐ろしいドラッグ、それがコカインだ。

 『FRIDAY』の記事では、慣れた様子でコカインをおぼれる姿を告発した友人が、こう証言している。

 <クレジットカードを使ってコカイン(の粗い粒)を砕き、1本の線になるようにラインを引き始めた。それから千円札を巻いて作ったストローで、コカインを鼻から吸い出した>

 これが仮に事実であるならば、彼は薬物依存症の治療を受けるべきだろう。

仮に事実ならば医療的サポートを受けるべき

 薬物問題の第一人者である、国立精神・神経医療研究センター・薬物依存研究部部長の松本俊彦医師は、「薬物本人の意志だけではどうしようもない<慢性疾患>だと考えるべき」と提唱している。

 薬物依存症から立ち直るには、本人の強い意志だけでなく、周囲のサポートが重要だ。だが、所属事務所の「トップコート」は9日付で契約を解除している。

 ならば親族は……。母子家庭で育った成宮は14歳の頃に母親と死別。頼れるのは弟や友人になる。しかし、直筆の引退声明に「心から信頼していた友人に裏切られ複数の人達が仕掛けた罠に落ちてしまいました」と綴ったとおり、極度の人間不信に陥っている可能性がある。

 薬物依存症の場合、精神的に大きなダメージを受ければ、それを解消するためにクスリに走る、という悪循環にはまりやすい。

 今回の報道に対して、本当に自身が潔白であれば、無実を主張し続けてほしかったと思っている人は決して少なくはない。仮にコカインの常用が事実であったとするならば、専門医に相談するなど医療的なサポートを受ける一歩を踏み出してほしい。
(文=編集部)

 

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