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【シリーズ「オルガスムのサイエンス 性的快楽と心身と脳の神秘を探る!」前編】

女性のオルガスムの感覚は十人十色!男性は週3回以上の性交で心臓発作、心筋梗塞が半減

オルガスムの感覚は、十人十色、千人千態

 陰茎を膣に挿入する性交によってオルガスムに達する女性は、およそ35%というデータがある。女性は、乳首や性感帯の刺激によってもオルガスムに達することがある。

 だが、1999年の調査によると、米国女性のおよそ43%は、性的機能不全(FSD)に陥っていることが判明。また、米国女性のおよそ15%は十分な性的刺激を受けた後でもオルガスムに達しないし、およそ10%は絶頂に達した経験がないというデータもある。

 一方、精神科医のゲイル・サルツによれば、女性がオルガスムに達するまでにはおよそ20分の性的刺激が必要になる。性交によってオルガスムに達する女性はおよそ20%なので、大多数の女性は6000以上もの神経繊維が集まるクリトリスへの直接的な性的刺激が欠かせない。

 さらに、およそ4000人の女性を調査したイギリス王立協会の学術誌『バイオロジー・レターズ』によれば、オーガズムに達する能力は、34〜45%が遺伝的要因によって決定すると発表している。

 ただし、女性がオルガスムに達しない性的機能不全(FSD)の原因のほとんどは、性的な無知による前戯不足、早漏、オナニー過剰、ドーパミンの抑制による精神的・肉体的な過労、中枢神経の機能障害、情緒不安、性行為への嫌悪感や恐怖感、夫婦間の不和、同性愛など、心理的・肉体的要因がおよそ90%を占めるとする見解も根強い。

 このようにオルガスムの感覚は、十人十色、千人千態、万人万別だ。ヒトの性に秘められた奥深いメカニズムという他はない。

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