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【連載「乳酸菌で腸内環境を改善、がんも予防!」第14回】

腸内をキレイにして素肌美人に! 便秘による肌荒れは皮膚から排出された“腸の腐敗物”?

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皮膚も排出器官のひとつ(shutterstock.com)

 乳酸菌の効果で最も知られていると言えば便秘の解消。これはなによりも肌荒れを防ぐのには欠かせない。

 そのほか、皮膚に適度な潤いを保つなど、乳酸菌やビフィズス菌はきれいな肌づくりにおおいに効果を発揮してくれる。

美肌づくりの大敵、便秘を解消

 便秘になると肌が荒れてくるのを実感として感じている人は多いのではないだろうか。あまり知られていないが、皮膚も排出器官のひとつなのだ。

 便秘などによって腸内の環境が悪化し、腸内で悪玉菌が活発に働くようになると、腸内ではインドールやスカトール、アンモニア、アミンなどの腐敗物や有毒ガスが発生する。これらの腐敗物や有毒ガスは、腸の粘膜の毛細血管を通して、やがて全身に達する。これらが皮脂や汗にまぎれて排出され、吹き出物の原因となる。

 また、もともと肌は、たまっている汚れを排出し、きれいにする自浄作用がある。しかし、腐敗物や有害物質の排出が増えると、普段どおりの自浄作用の能力が落ち、これもまた肌のトラブルを起こす原因になる。

 乳酸菌やビフィズス菌の大きな効果のひとつには、腸内環境を整え、便秘を解消することがあげられる。腸内の善玉菌が増えることで、腸の蠕動運動が刺激され、便秘解消につながるのだ。乳酸菌やビフィズス菌が腸内環境を整える効果があることは、これまで数々の実験が行われ、実証されてきた。

 たとえば、その実験の方法として、一般的に腸内環境の悪化を示す指標、血液中のフェノール類という腸内細菌がつくりだす有毒物質を調べる方法がある。

 実験のため健康な女性を2つのグループに分け、1つのグループにビフィズス菌入りの発酵乳を、もう一方のグループには疑似飲料を1日100ml、4週間飲用させ、血液中のフェノール類を調べたところ、ビフィズス菌発酵乳飲用グループはフェノール濃度が有意に低下しているのがわかった。

後藤利夫(ごとう・としお)

新宿大腸クリニック院長。1988年、東京大学医学部卒業。92年、東京大学附属病院内科助手。「大腸がん撲滅」を目標に独自の無麻酔・無痛大腸内視鏡検査法を開発。大腸内視鏡40000件以上無事故の大腸内視鏡のマイスター医師。一般社団法人・食と健康協会顧問。著作に『あなたの知らない乳酸菌力』(小学館)、『その便秘こそ大腸ガンの黄信号』(祥伝社)、『腸イキイキ健康法』(主婦と生活社)、『腸をきれいにする特効法101』(主婦と生活社)、『腸いきいき健康ジュース』など多数。大腸がんのインターネット無料相談も実施中。
新宿大腸クリニック
公式HP http://www.daicho-clinic.com

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