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【連載 更年期をのりこえよう!第2回】

女性の更年期も男性更年期も、すべてはホルモンバランスの乱れから

 男性の更年期障害の見極めは、女性と比べると難しい。なぜならば、女性と違って、テストステロンの減少は比較的に緩やかで、20代をピークとして加齢とともにゆっくりと低下していくため、症状の現われ方がわかりづらいからである。加えて、女性には「閉経」という明確な体の変化が存在するが、男性にはそれがない。

 特に、50歳前後の働き盛りの年齢は、職場では責任ある立場について疲労が蓄積し、家庭では夫婦関係がギクシャクしたり、親の介護、将来に対する不安などでストレスが溜まりやすい。このため、心身の不調を、単に過労やストレスによるものだと思い込んで、やり過ごしてしまうことがほとんどなのである。

 しかしながら、活力のホルモンであるテストステロンの低下は、男性のバイタル(生命力)に大きな影響を与えている。中高年男性のうつ病による自殺が増加している背景には、かなりの割合でLOH症候群が潜んでいるという指摘もある。症状が明確に現われず、本人の自覚も乏しいだけに、実は男性の更年期障害の方がサインを見逃すと厄介なのである。

<編集部より>
 今年1月、コント赤信号の「リーダー」渡辺正行氏が、かつて男性更年期障害によるうつ病だと診断されて薬を服用していたことを告白して話題になった。いまはすっかり回復したという。女性にとっても男性にとっても、ホルモンのバランスがその健康を大きく左右するようだ。


連載「更年期をのりこえよう!」バックナンバー

宮沢あゆみ(みやざわ・あゆみ)

あゆみクリニック院長。早稲田大学卒業後、TBSに入社し、報道局政治経済部初の女性記者として首相官邸、野党、国会、各省庁を担当。外信部へ移り国際情勢担当。バルセロナオリンピック特派員。この間、報道情報番組のディレクター、プロデューサーを兼務。その後、東海大医学部に学士編入学。New York Medical College、Mount Sinai Medical Center、Beth Israel Medical Center へ留学。三井記念病院、都立墨東病院勤務などを経て「あゆみクリニック」を開業。働く女性に配慮して夜間や土曜も診療しており、思春期から更年期までの女性のトータルケアに力を入れている。
あゆみクリニック」完全予約制。診療日:月,火,木 11:00~14:00 17:00~20:00 土 11:00~16:00

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