飼い主が犬に適切なトレーニングを
また、犬に咬まれた経験がある人の半数超(55%)は、知らない犬に咬まれていた。性質のわからない犬が唸ったり防御の態勢に入れば、人間側も警戒心が高まり不安や恐怖を抱きやすくなるものだ。
ウエストガース博士らは「犬の咬傷を予防するには、人間側の行動にも着目して、対策を講じる必要があるかもしれない」との見解を示している。
ただし本研究は、あくまでも「人間の性格の特性と犬の咬傷との関連性」を分析したものであり、犬自身の性質や年齢、血統などは考慮されていない。
犬の噛みつき防止策として、飼い主が犬をコントロールできる状況をととのえたり、飼い犬に社会化や適切なトレーニングを与えたりする必要性は、もちろん大いにある。
チェ・シウォンさんの愛犬は、ノーリードで放し飼い状態だったという。犬や被害にあった女性の心理がどうであれ、リードさえ付けていれば、この痛ましい事件は防げたに違いない。
(文=編集部)