カラダを捻る動作は「胸椎」がポイント(shutterstock.com)
「腰痛の原因は腰にある」というのは、当たり前だと思われているかもしれない。もちろん、腰が痛むから腰痛なわけだが、「どうして腰が痛くなってしまったか?」と問うと、その原因は腰ではない場合も多い。
腰が痛むのは「結果」だ。その「原因」は、別の箇所にある場合が少なくない。そのひとつに挙げたいのが、腰を挟む部位である「胸椎」と「股関節」である。今回は、胸椎に着目しよう。
脊柱の形は場所によって違う
「脊柱の形は場所によって違う」というのは、意外に知られてない事実である。脊柱とは、いわゆる「背骨」であり、私たちの中心となる重要な部分だ。
脊柱は上から、頚椎、胸椎、腰椎、に分かれており、それぞれ7つ、12つ、5つの骨が積み重なっている。つまり、合計24個の「椎体」と呼ばれる骨が積み重なって、脊柱を形成している。
そして、その頚椎、胸椎、腰椎は、それぞれ<椎体の形が違う>。形が違うということは、それぞれ役割が異なるということだ。
脊柱は24個の骨が積み重なり、それぞれ動かすことができる。24個の骨の動きを組み合わせて行うことで、私たちはカラダを曲げたり反ったり、ひねったり、複雑な動きを行っている。
24個全てが動くということは、「それぞれに関節がある」ことになる。その関節面の形状は、首、胸、腰で違う。そこで頚椎・胸椎・腰椎には、<得意な動き>に違いが生じる。