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【連載「最新の“美容医療”の世界にようこそ」第5回】

リップ注入の「プチ整形」で唇美人! 加齢のサイン「縦ジワ」と「厚み減少」を改善

“ポッテリ唇”はキュートでセクシー?

 クリニックで行う唇のヒアルロン酸注入は、患者さんの上唇・下唇の形、厚みやバランスを見ながらデザインします。昔から「唇が厚い人は情に厚い」といいますが、唇に適度な厚みが増すと表情にどことなく親近感がわきます。

 人によってキュートに見えたり、セクシーさが加わったりもします。そして、唇にボリュームが出ると同時に、縦じわが目立たなくなったり、若々しく健康的に見せられるという利点もあります。

 美容医療における最近のリップトレンドは、唇本来のカーブ(上唇のM字の山部分など)を強調し、かつ口角をキュッと上げる注入テクニック。私たちのクリニックでは「スマイルリップ」と呼んでいます。

 単にヒアルロン酸注入でボリュームを出すのではなく、どこか微笑んでいるような優しく愛されるリップに、というコンセプトです。手軽なプチ整形ながらも、美容外科医としての美的センスやテクニックが問われる、いわばリップ注入の最新トレンドでしょうか。

「ヒアルロン酸注入には抵抗が……」にはリップトリートメント

 スマイルリップをつくるには、ヒアルロン酸でリップラインに自然なカーブをつけつつ、口角が下がり気味の場合はボトックスを使います。

 ボトックスは筋肉の動きを弱める作用がありますが、スマイルリップをつくるために、口角下制筋という口元を下へひっぱる筋肉へ注入することで、逆に口角を上げることができるからです。

 そうして完成した唇は、M字カーブが適度に強調され、自然ながらも好印象な唇になります。エイジング世代にもなかなか好評です。

 もちろん注射なので多少の痛みはあります。麻酔成分が入ったヒアルロン酸を扱っているクリニックもあるので、心配な方は相談してみてください。

 また、唇にも血管が通っているため内出血が出てしまう場合もありますが、1週間もすればひいていきます。それらも美しいリップを手に入れるための通り道と思ってください。

 最近は医療機関専売の「リップトリートメント」が発売されています。私のクリニックでも入荷待ちになるほどの大人気。医療機関専売品ならではの潤い成分などが配合され、使用感とふっくら感が格別なのだとか。スタッフや女性医師も絶賛しています。

 「ヒアルロン酸注入はちょっと抵抗がある」という方には、こうしたコスメでのリップケア、エイジングケアを取り入れるのも手です。唇も心もいつも魅力的に若々しく――。

伊藤康平(いとう・こうへい)

聖心美容クリニック東京院院長。日本美容外科学会(JSAS)専門医、日本美容外科学会(JSAPS)会員、日本美容外科医師会会員、日本外科学会専門医など。冷静・的確なカウンセリングや美容外科医としてのセンス、技術に定評。年代を問わず幅広い支持を受けている。趣味は車やスキー、オーディオなどの電化製品、料理、熱帯魚観賞と幅広く。
聖心美容クリニック
www.biyougeka.com

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