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糖尿病治療やダイエット効果で注目を集めるホルモン「レプチン」は、多すぎても少なすぎても危険!?

肥満になるほどレプチンが増え、肥満になりやすくなる

 レプチンの分泌量は体脂肪量に比例する。つまり、肥満になるほど血液中のレプチンが増えるのだ。

 「レプチンが増えると食欲抑制作用も強く働いてくれるのでは?」と思うが、そうはうまくいかない。実はレプチンには「抵抗性」がある。増えすぎるとうまく機能しなくなり、抑制がきかなくなって、過食、肥満という悪循環になってしまう。だからレプチンは多すぎても、少なすぎてもいけない。また、レプチンが機能するためにはタンパク質の摂取や睡眠が大切であることがわかっている。

 もともとレプチンは、生理学的に見れば低栄養状態を察知して脳に知らせる、つまり飢餓状態から身を守るためのシグナルとして重要な働きをしている物質である。

 私たちの体は、実に多くの物質が作用しあって機能している。ホルモン分泌については自分の力ではコントロールできない部分も多いし、そもそも未解明の部分も多いが、その働きに感謝しつつ、うまく付き合っていきたいものである。
(文=編集部)

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