競技復帰までは2~3カ月くらいか
骨折を伴っていれば手術が選択される例も多い。骨に金具を入れて固定し、その後は徐々に体重を乗せていくリハビリに移行していく手順は保存療法と同様だ。
そこで気になるのが羽生選手の復帰時期だが、かりに保存療法レベルで済んだとして回復にはどれくらいかかるのだろうか?
三木氏は次のように見立てる。
「重症度にもよりますが、平均では1カ月ほど免荷し、そこから徐々に体重を乗せていき、競技復帰までは2~3カ月かかるのではないでしょうか。軽度であれば、足底板やテーピングで固定しながら早めに復帰することもありえます」
競技の性質上「再発」も宿命?
ファンとしては一安心だが、競技の性質上「再発」も宿命ではないのか。そんな新たな憂慮も脳裡をかすめるが、専門家の立場から三木氏は次のように助言を語る。
「全体重を乗せる機会が多い競技なので、再発率も他の人よりも多いことが予想されます。ですが、トレーニング内容を工夫すれば再発防止は可能でしょう」
「たとえば、着地の際に今回痛めた足の甲の部分に負担がかかるような体の癖があるのかもしれない。であれば、その癖を修正したり、足部の衝撃吸収機能を関節周りの柔軟性/安定性を高めることでも負担軽減はできますから」
不幸中の幸いというべきか、故障を抱えながらも果敢に挑んだ今季もこれで終わった。アイスショーへの出演がどうなるのかが気がかりだが、再始動の秋期まで静養期間は十分だろう。完治後の“結弦スマイル”との再会を待ちたい!
(文=編集部)