MENU

【シリーズ「冬こそ注意したいちょっとした病気の兆し」第2回】

冬季型うつ病「季節性感情障害(SAD)」に注意! 5つの予防対策でメンタルケアを心がけよう

 第5に、ストレスと上手につきあうことだ。ゆっくりと入浴すると、ホルモンバランスや血流を整え、心身ともにリラックスできる。アロマオイルなども効果的だろう。笑いの効果も高い。2012年に大阪大学大学院医学系研究科公衆衛生学の大平哲也教授が発表した「笑いと認知症ケア」のデータによれば、22~86歳の男女417人を対象に、落語番組「笑点」を見せ、笑う前後の唾液中のコルチゾール値を測定・比較したところ、ストレスを感じると分泌されるコルチゾール値が下がったという。

 季節性感情障害は、脳のエネルギーが減退している病態だ。気持ちの落ち込みなどの心理的症状に、食欲不振、疲労感など身体的症状が加わる。加齢に伴ってハッピーホルモンとも呼ばれるセロトニンが減少することも一因。笑いは妙薬だ。気持ちを話し合える仲間や家族、自然とのふれあいも大切だろう。

 季節性感情障害は、気分が落ち込んでも、日常生活に支障がなく、春の訪れとともに症状が治まるならば、とくに問題はない。だが、なかなか改善しない場合は、精神科や神経科の専門医に相談してほしい。
(編集部)

【参考文献】
「簡単にできる!セロトニン『脳』活性法」(有田秀穂/講談社)
「脳ストレスが消える生き方」(有田秀穂/サンマーク出版)など

関連記事
アクセスランキング
専門家一覧
Doctors marche