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【シリーズ「子どもの心と体の不思議のサイエンス!」第14回】

運動機能の発達に欠かせないハイハイは、赤ちゃんの世界を大きく広げる

 気をつけて見ていると、「ずりばい」の時は、呼ばれても知らんぷりしている。ところが、膝を付くハイハイや「高ばい」ができるようになると、「○○ちゃん、こっちにおいで!」と呼ばれれば、ハッと我に返って近づいてくる。

 この時期になると、お母さんと自分の距離感が分かるようになるので、安心できる距離を保とうとするからだ。お母さんが自分から離れると、慌てて後を追っかけたり、独りになると不安になって泣き出したりする。

 名前を呼ばれた時、お母さんが遠い場所でも、ハイハイできそうな距離なら血相をかえて向かって行こうとする。これは、お母さんとの距離感を理解して行動している何よりの証拠だ。もっとも、赤ちゃんとお母さんの距離感は、赤ちゃんの成長の度合やコンディションで多少は変わるだろう。

 「ハイハイで行ける距離なら行きたいよ!」。赤ちゃんは、ハイハイで自分の視野や行動範囲が広がって行くのを楽しんだり、喜んだりしている。ハイハイは、赤ちゃんの運動機能の発達に欠かせない。あんよ(歩行)のための予行練習だが、ハイハイできないと、あんよ(歩行)が遅れることはない。いずれにしても、赤ちゃんは、お母さんとの距離が遠くなると、とても不安になる。わざと姿を隠したりしないでね。
(文=編集部)

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