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【シリーズ「『あくび』と『いびき』と『しゃっくり』の科学」第3回 】

迷走神経を刺激すると「シャックリ」は止まる! 異常な頻度で出たり止まらない場合は病院へ

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息を止めて冷水を飲む(shutterstock.com)

 平安中期の漢和辞書『和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)』によれば、しゃっくり(噦り)は、くりぬく、しゃくり上げるという意味の「さくり(噦り、吃逆)」が転じたとある。確かにしゃっくりが出ると、腹がくりぬかれるような気分になる。

 中国なら「ダーグー!」、ドイツなら「シュルックアウフ!」、フランスなら「オケ!」、スペインなら「イポ!」、ロシアなら「イコータ!」、アメリカなら「ヒカップ!」、フィンランドなら「ヒッカ!」、ノルウェーなら「ヒッケ!」 ……。

 さて、しゃっくりは、なぜ起きるのか?

 自然呼吸を思い出そう。息を吸う時は、横隔膜や外肋間筋(がいろっかんきん)などの呼吸筋が収縮し、息を吐く時は、肺の受動的反跳(ふくらんだ肺が自然に元に戻ろうとする力)が働いて呼吸を繰り返している。

 肺の下にある横隔膜は、横隔神経、迷走神経、呼吸中枢神経の刺激を受けると、不随意性(意志でコントロール不能)の強い痙攣(攣縮)を起こす。その直後、急に息を吸い込むと声帯が収縮する。狭くなった声帯を吐く息が急激に通過するため、「ヒック!」という音を一定間隔で繰り返す。それが、しゃっくりの正体だ。ミオクローヌス(稲妻のように素早い不随意収縮)の一種で、医学的な疾患名は、吃逆(きつぎゃく)という。

 しゃっくりは、早食い、大食い、飲み過ぎ、刺激物の過食、タバコの吸い過ぎ、大笑いした時や会話中などの他、消化器などの疾患、精神的ストレス、睡眠薬の副作用などが原因で起きやすい。

 しゃっくりは、胎児もする。1日に36分間もしゃくるらしい。生まれたばかりの赤ちゃんは、横隔膜が発達していないため、しゃっくりが起きやすい。ミルク、母乳、白湯、湯ざましを飲ませる、背中をさすったり軽くトントンする、おむつを替える、体を温める、大泣きさせる、うつ伏せにする、授乳後ならげっぷを出すと難なく収まる。

たかがしゃっくりと侮ってはいけない!

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