医師による治療にしろ、筋肉強化の体操をするにしろ、尿漏れが即座に改善するわけではない。ミルキングをしてもまだ不安が残るという人は、どうしたらいいか?
ユニ・チャームは2014年春、男性用尿ケア用品「ライフリー」シリーズを発売した。これまで女性用の尿ケア商品はあったが、男性向けの軽失禁専用のパッドは初めて。同年秋には、花王からも「スマートガード」という同様の商品が発売されている。こちらはパッケージにもこだわり、男性が手に取りやすいよう見た目も工夫がされている。
これらの商品は、いずれも3~5㎜程度の薄さで、ブリーフやボクサーパンツにテープで張りつけて使用する。パッドの中には尿の水分を吸いこむ吸収ポリマーが配合され、活性炭や銀などを使った消臭効果もある。もし尿漏れが起こっても、このパッドが尿を吸収してくれる。
パッドの装着が面倒であれば、専用のパンツを使うのもいいだろう。日本製紙クレシアの「男性用ポイズパンツ 肌着ごこち」は紙パンツ型で、多量の尿を吸水することができるうえ、見た目や使用感も肌着に近いよう工夫されている。長時間の外出や洗濯ができない旅行先での使用にはうってつけだ。同じく帝人の「ウェルドライ」は、股間部分に4層の吸水構造を持った布製のという尿漏れパンツで、抗菌防臭加工がされており、洗濯をして何度も使うことができる。形状は、トランクス型やブリーフ型、冬場にはステテコタイプも選ぶことも可能だ。
パッドでもパンツでも特に注意すべき点は、ムレだろう。各社の製品はどれも通気性をうたっているが、当然、個人の使用差はある。尿漏れの量が多くなれば吸水のためのポリマーや繊維に重量感が増してくるし、いわゆる"おむつかぶれ"を起こすこともある。ニオイも心配だ。
使用後はやはり交換が推奨されるが、ごく少量の尿漏れの場合などは、吸収量の多いパッドを選べば対応ができるだろう。小まめな交換で費用がある程度かかったとしても、吸水パッドや紙パンツは、医師の判断があれば医療費控除の対象として申請もできる。
なお、使用後に交換したパッドなどは、トイレに流すことはできないのでご注意を。一般のおむつなどと同様、ほとんどの自治体で可燃ごみとして処理されるので、特に外出先などでは、きちんと持ち帰って廃棄するようにしたい。
夏場の暑い時期。尿漏れが心配で水分を抑えがちになったりしては、熱中症などで倒れかねない。快適な毎日を過ごすために、すぐできるケアを取り入れてはいかがだろうか。
(文=編集部)