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【インタビュー 超高齢社会の“人生ラスト10年問題“に向きあう 第2回 (社)チーム医療フォーラム代表理事 秋山和宏医師】

「人生ラスト10年問題」対策の切り札! 認知症予防にも繋がる国民総筋肉量(GDM)とは?

 意外なことに運動をするだけでは、筋肉は増えない。
「筋肉では、絶えず筋タンパク質の分解と合成が行われています。合成が分解を上回れば、筋肉量はふえます。この筋タンパク質の合成にはアミノ酸が必要で、栄養状態が悪いと運動をすることでかえって筋肉が減ってしまうことがわかっています。有酸素運動を行い、その後にアミノ酸を含む食品などを摂ることで、筋肉を効果的に増やすことができます」
 
 アミノ酸が含まれる食品といえば、卵・乳製品・豆類・肉・魚などだが、手っ取り早いのはウォーキングをしたら牛乳を飲むことだろう。アミノ酸が含まれる機能性食品飲料でもよい。
 
 秋山医師は、病院の患者やその家族を対象にメディカル・ウォーキング講座を開催している。講座では、まずラスト10年問題、筋肉の重要性や栄養についての授業を受けてから、近くの公園などでウォーキングの実践を行う。ヘルスウォーキング指導士の資格を持つ秋山医師をはじめ、理学療法士、看護師、管理栄養士などのスタッフがチームで指導する。
 
「ラスト10年問題に対応するためには、病院の中で目の前の患者さんを診るだけでなく、スタッフが社会に出て行くことが重要だと考えています」


秋山和宏(あきやま・かずひろ)

一般社団法人チーム医療フォーラム代表理事、東葛クリニック病院副院長。1990年、防衛医科大学校卒業。東京女子医大消化器病センター、至誠会第二病院を経て、1999年より東葛クリニック病院勤務。2010年より副院長。「参加する医療で社会を良くする」ことを目指し一般社団法人チーム医療フォーラムを設立。著書:『医療システムのモジュール化』(白桃書房)、『チーム医療のソコヂカラ』(Kindle版)など。ヘルスウオーキング指導士、医学博士、経営学修士(MBA)、日本消化器外科専門医、日本外科学会専門医、日本静脈経腸栄養学会評議員、日本褥瘡学会評議員

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