たまの休暇で仕事のストレスは相殺されない
また、「休暇中も緊張やストレスを感じていた(21%)」「予定よりも多くの時間を仕事に割いた(28%)」「仕事に戻るのが憂うつだと感じた(42%)」などの回答も見られ、一部の人は休暇中も仕事が原因でリラックスできていないことも分かった。
APAのDavid Ballard氏は「仕事のストレスから回復し、燃え尽きを防ぐためにも、休暇を取る必要がある。しかし、たまの休暇で仕事のストレスが相殺される訳ではない。
ストレスの要因を突き止めて対処し、普段からストレスの管理を行っていないと、せっかく休暇を取ってもその効果はすぐに消え去ってしまうだろう」と話している。
休暇を取ってリフレッシュするよりも
さらに、この調査では、「自分の会社が従業員に休暇を取ることを奨励している」と回答した人の割合は41%にとどまっていた。
休暇を奨励する会社の従業員は、そうでない会社の従業員に比べて、仕事に戻った時点で「やる気が向上した(71%対45%)」「生産性が向上した(73%対47%)」と回答する割合が高かった。
なお、ストレスの原因には「給料が安い(49%)」「成長や昇進の機会がない(46%)」「仕事量が多い(42%)」などが挙げられていた。一方、「会社が十分なメンタルヘルス対策を講じている」とした回答者は半数にとどまっていた。
これらの結果から、Ballard氏は「米国の労働者の3分の1以上が、慢性的に仕事のストレスを抱えているにもかかわらず、ストレス管理の支援を行う会社は約4割にとどまるとの結果も得られた。働く人々が直面しているこれらの問題にすぐに対処するべきだ」と話している。
なるほど、休暇を取ってリフレッシュするより、職場環境の根本的なストレスを解消しなければ意味がないということなのだろう。
(文=編集部)