心臓病・腰痛・関節炎・糖尿病・喘息、それぞれの運動効果は?
また、それぞれの慢性疾患患者が運動で得られるベネフィットは次のとおり。
●心臓病:定期的な有酸素運動とインターバルトレーニング(間欠的運動)の効果は、特に心臓で大きく、心血管系のフィットネスが増強される。
●腰痛:体幹トレーニングを行うと脊椎の周辺の筋肉が強化され、脊椎の支えが安定する。
●関節炎:運動すると関節を支える筋肉が強化され、身体を動かしやすくなる。同時に筋肉のこわばりも改善する。
●糖尿病:運動をするとインスリンを効率的に利用できるようになり、血糖値が低下する。
●喘息:運動により発作のコントロールが楽になる。
慢性疾患の管理のため、しばらく運動を止めていた患者は、どの運動だったら安全で、どのような安全対策を講じておくべきか、また、めまいや息切れ、胸痛など、どのような症状が現れたら運動を止めるべきなのかを、事前に医師に相談しておく必要があるという。
Travers氏は「慢性疾患の中でも、糖尿病患者は特に注意が必要だ。運動は血糖値に影響を及ぼすため、運動時の過度な血糖値の低下を防ぐ対策などについて医師と十分に話し合う必要がある」と強調している。
運動を始める際には、その強度にも気をつけて、運動中に会話ができる程度の軽い運動から始めるのがよいと付け加えている。
(文=編集部)