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【インタビュー「飲むべきか、飲まざるべきか、それが薬の大問題」第1回・とりうみ小児科院長・鳥海佳代子医師】

子どもが発熱してもあわてない! 薬を減らして免疫力を育てよう

ネット検索よりも親の目での観察が正しい診断に結びつく

 小児科に子どもを連れてくる母親の中には、「インターネットで○○と書かれていたんですけど」と話す例は少なくない。こうした情報のほとんどが的外れだと鳥海医師は言う。

 「ネットで病名を調べるよりも、子どもの場合はいつもの様子とどこが違うのかを親が把握することが大事なんです。子どもは自分の体調をちゃんと説明できません。口では『大丈夫だ』と言っていても、様子がおかしければ受診させる必要があります。それに、どこがどのように違っているのかを詳しく医師に伝えることで、的確な診断を受けられるというメリットもあります」

 子どもに症状が現れたときにあわてて病気を検索するよりも、普段の体調を知っておいて、異なる点を親の目でチェックしたほうがよさそうだ。

 「医師は症状に合わせて処方していますが、“念のため”にと、薬の種類が増えたり、処方期間が長引いたりすることはあります。飲み切る必要のある薬かどうか、ぜひ医師に尋ねてほしいですね」
(取材・文=森真希)

鳥海佳代子(とりうみ・かよこ)
とりうみ小児科院長。島根大学医学部卒業。島根大学医学部附属病院小児科や東京女子医科大学病院母子総合医療センターなどでの研修を経て、2000年に日本小児科学会認定小児科専門医の資格を取得。その後、複数の市中病院の小児科に勤務し、小児科専門医としての経験をさらに深める。10年、同じく小児科専門医の夫とともに、とりうみこどもクリニックを開業。13年、とりうみ小児科を開業。「子育て応援の気持ちで」をモットーに日々、診療にあたっている。著書に『小児科医は自分の子どもに薬を飲ませない』(マキノ出版)、『小児科医が教える 子どもが病気のときどうすればいいかがわかる本』(中経出版)がある。

森真希(もり・まき)
医療・教育ジャーナリスト。大学卒業後、出版社に21年間勤務し、月刊誌編集者として医療・健康・教育の分野で多岐にわたって取材を行う。2015年に独立し、同テーマで執筆活動と情報発信を続けている。

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