第1類医薬品の解禁に賛否両論!喧々諤々!異論百出!
このビッグニュースが盛り上がらないワケがない。賛否両派が口角泡を飛ばす『Amazonファーマシー』のタイムラインを見よう。
まず、肯定・歓迎派――。ロキソニンもガスターもネットで買えるとは!/ネット通販と第1類は相性が良い/わざわざ薬局やDSに行かなくて済む/ラインナップを増やしてほしい/病院のムダな診察待ちがなくなる/お薬手帳も不要で便利/第2類も第3類もAmazonのほうがマツキヨより安いから期待している/第1類の規制はすでに形骸化している/Amazonは規制の扉を開いた。
さらに――。Amazon定期便が火を噴きそう/Amazonは既存勢力を一掃する/EC市場に及ぼす影響は絶大/ユーザ属性と行動履歴のデータを連携した新サービスが始まるのでは?/オンラインで問診するサービスを組み合わせられないか?/セルフメディーション医療費控除と連動できないか?/薬剤師の就職先にAmazonという選択肢が広がるなど、多種多様だ。
一方、批判・懐疑派はどうだろう――。適当に申告しても分からないので、薬剤師の適正使用の確認や監修は意味がない/無意味な規制は撤廃すべきだ/薬剤師は入力フォームを通した情報だけで職務を全うできるのか疑問/特に持病がある人は、重複処方によって過量服薬と相互作用のある薬剤服薬による事故を招くリスクが生じる/ますます薬漬けになりそうだ/ロキソニンが効きにくいので、トリプタンを買えないか?
薬剤師のチェックが入っても、結局は自己責任になる/複数アカウントで一人が複数購入できるので、1回あたり購入量などを制限しないと怖い/薬局やDSで買う人は決して減らない/ラインナップを見る限り、楽天に分がある/Amazonの真意はビッグマーケットになる調剤薬局のネット化か?医療用医薬品のOTC化か?/Amazonは既得権益との戦いに勝てるのか?/Amazonが本屋を淘汰したように、既存の薬局やDCを淘汰するので、社会的な混乱を招くなど、懸念のタネは尽きそうにない。
しかし、薬局やDSの店頭で「薬剤師不在のため、第1類医薬品の販売はできません」の張り紙に腹を立てることもなくなった。これも第1類医薬品のネット直販の恩恵かもしれない。
世界の小売業ランキング(2015年度)に初のトップ10入りを果したAmazon(792億ドル)は、また一つ未来を占う「パンドラの箱」を開けたのだ。
(文=編集部)