食道がんの発症リスクを半減させる効果があるとする研究も
キャベツが属するアブラナ科の野菜は、ビタミンC、ビタミンK、ビタミンU(キャベジン)、イソチオシアネート、アントシアニンなどを豊富に含むため、たとえば、食道がんの発症リスクを半減させる効果があるとする研究がある(厚労省研究班による発表/AFPBB News2008年8月15日)。
ビタミンCは風邪の予防・疲労回復・肌荒れに効果がある。ビタミンKは血液の凝固促進・骨の形成に役立つ。ビタミンU(キャベジン)は胃や十二指腸への抗潰瘍作用があるため、がんの予防・治療に有効。独特の辛み成分をもつイソチオシアネートは強い抗酸化作用をもつ。
紫キャベツやレッドキャベツに含まれるアントシアニン(ポリフェノールの一種)は目の働きや眼精疲労を改善する。また、大根の主成分のジアスターゼ(でんぷん分解酵素)はキャベツにたっぷり含まれるため、消化促進、胃酸過多・胃もたれ・胸やけなどに有効だ。
(厚労省行政情報 食品添加物リスト www.ffcr.or.jp/...nsf/.../58c1b6daef61dfa0492568460009783..
いかがだろう? 誰でも自宅で簡単に作れ、美味しい。そのヒミツは、植物性乳酸菌にある。キャベツに付着していた植物性乳酸菌が糖分を使って発酵し、ほのかな酸味と軽やかなうま味に変身する。
ここで注意! キャベツが茶色を帯びたり、強烈な酸っぱい臭いや腐敗臭を放てば発酵し過ぎなので、失敗だ。「乳酸キャベツ」は、1日に100~150gを目安に生食に近い状態で食べると体にいい。
醤油、味噌、ぬか漬け、キムチなどと同様に、植物性乳酸菌がふんだんに含まれる「乳酸キャベツ」は、食物繊維が豊富なので、整腸作用が高く、腸内フローラとホメオスタシス(恒常性)を安定させるからだ。
そのまま食べても美味しいが、たとえば、トーストに挟んでサンドイッチに、キャラウェイやローリエのスパイスを加え、ザワークラウト(酸っぱいキャベツ)風に。ヨーグルト・刻んだハーブ・オリーブオイルを加えると、ギリシャ風のコールスローサラダになる。
その他、味噌汁の具にも。高温で加熱すると乳酸菌が死ぬので、温めた味噌汁を「乳酸キャベツ」にかけて頂く。
また、「乳酸キャベツ」はタンパク質を柔らかくするため、「乳酸キャベツ」とソーセージのスープもおすすめ。作り方は簡単。ニンジンは皮をむき、適当な大きさに切って下茹でする。材料(水、鶏ガラスープの素、鷹の爪)と「乳酸キャベツ」を鍋に入れ、さっと火を通したらできあがり。
辛めのカレーライスに付け合わせたら、見事にハーモナイズする。自分なりに工夫し、「乳酸キャベツ」を役立ててほしい。一物全体。生食で、蒸して、炒めて、漬け物で、醗酵して、美味しくて栄養がある。キャベツを毎日、頂こう!
(文=編集部)