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【インタビュー「自宅や職場からの遠隔診察を可能に」第1回:新六本木クリニック・来田誠院長】

ひきこもりや不登校、社交不安障害もケア~遠隔診察を可能にした「オンライン精神医療」

外出や通院そのものが困難だという患者も

――医療機関を受診できない人には、どのような方々がいるのでしょうか?

 社交不安障害や強迫性障害の症状で、外出や通院そのものが困難だという方がいます。また、本人の代わりに家族が来て、相談だけで終わってしまったり、薬だけほしいと訴えるケースは、どの医療機関でもあることだと思います。

――働いている方はいかがでしょうか?

 「仕事のため平日はなかなか受診できないので、日曜日は開いていませんか?」という問い合わせはよくありました。そういう方でも、昼休みや仕事が終わった後に10分ほどテレビ電話で診察を受ける時間なら作れるという人はいます。

 オンライン診療は、そのような時間のやりくりで受診のハードルが下がる可能性も秘めています。

(取材・文=里中高志/精神保健福祉士、フリージャーナリスト)


来田誠(きただ まこと)
1980年生まれ。京都大学医学部卒業。大阪赤十字病院での初期研修を経て、医療法人養心会 国分病院に勤務。2010年より大和西大寺きょうこころのクリニック院長。2016年1月に新六本木クリニックを開設。専門は産業精神保健で、現在診療と並行し上場企業等7社の産業医を受託し、職場のメンタルヘルス改善に取り組んでいる。(資格)精神保健指定医、日本精神神経学会認定精神科専門医、産業医、(所属学会)日本精神神経学会、日本産業精神保健学会、日本遠隔医療学会。

里中高志(さとなか・たかし)

精神保健福祉士。フリージャーナリスト。1977年生まれ。早稲田大学第一文学部卒。大正大学大学院宗教学専攻修了。精神保健福祉ジャーナリストとして『サイゾー』『新潮45』などで執筆。メンタルヘルスと宗教を得意分野とする。著書に精神障害者の就労の現状をルポした『精神障害者枠で働く』(中央法規出版)がある。

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