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【シリーズ「AIと医療イノベーション」第6回】

日本人の仕事の49%が「AI」や「ロボット」に奪われる!アンケートでは28%の人がAIを脅威に



AIが進化した未来に人間に残される仕事は何か?

 日経BP(2016年6月10日)によれば、ワンゴ人工知能研究所の山川宏所長は「AIのプラス面は、人間の生活や科学技術の発展、経済の安定化や改良、環境問題の解決をアシストしてくれる点。マイナス面は、AIが自分だけで判断できるように進化すれば、核兵器などの軍事リスク、国際テロなどの犯罪リスクが避けられない」と指摘する。

 さらに山川氏は、AIが進化した未来に人間に残される仕事については、組織心理学者エドガー・シャインが提唱したキャリア・アンカー(自分のキャリアを選択する時に最も重視する価値観や欲求)の中から5つのキャリアを紹介している。

 ①奉仕・社会貢献による承認。
 ②自律・独立による自尊心。
 ③純粋な挑戦による人間らしさ。
 ④全般管理コンピタンスによるコントロール。
 ⑤専門・職能コンピタンスよる知的さ。

 この5つのキャリアだけは、AIでもお手上げなのだ。

 ただ、AIはディープ・ラーニングによって、レンブラントが描いた絵画のデータを使って斬新な作品を作るクリエイティブ能力も蓄えることができるようになった。ワンサイクルの仕事をこなせる「プロフェッショナルなAI」から、浅く広い知識・スキルを備える「ゼネラリストAI」へと、ますます進化を遂げているのだ。

医療の進歩、安全な自動運転、恋愛のお相手も、AIに期待?

 格安スマホや格安SIMを提供するBIGLOBEのニュースリリース(2016年6月6日)によれば、5月20日~23日の4日間にわたって、15歳~84歳の男女合計1114人を対象に「AIに関するインターネット意識調査」を行った。どんな結果が出ただろう?

 まず、AIの認識度だ――。AIの言葉の意味を知っている62%、意味は知らないが言葉は聞いたことがある29%。合計91%の人がAIを認識していた。AIと聞いて思いつくものは、ソフトバンクの人型ロボットPepperが66%、囲碁で人間に勝ったアルファ碁が23%、IBM Watsonが20%、映画『ターミネーター』に登場するスカイネットが18%だった。

 次に、AIへの期待度だ――。AIにかなり期待している17%、どちらかと言えば期待している37%の合計54%。過半数の人がAIに期待を寄せていた。

 AIに期待することは、医療分野の進歩が急速に進む52%、乗り物の自動運転・自動操縦がかなう40%、コミュニケーションを交せる相手になる32%、ロボットとの生活が実現する27%、パートナー・恋愛対象になる7%だった。医療から便利さ、身近さ、スキンシップまで、AIへの期待感はかなり高いようだ。

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