ピルと一緒に抗うつ薬も?(shutterstock.com)
今年9月、デンマークの研究チームが、ピルに関する「ある新しい報告」をオンラインで発表した。その報告を目にした世界中の女性からは、「やっぱり……」「それって今どきの常識?」といった多くの声が、またたくまに寄せられた。
コペンハーゲン大学の研究チームが発表した、その報告は「経口避妊薬ピル」と「うつ病」の関係性についてである。
デンマーク国内の女性100万人以上(15〜34歳)を対象とした大規模な調査の結果、エストロゲン・プロゲスチン(合成黄体ホルモン)複合ピルを飲んでいる女性は、ピルを飲んでいない女性よりも23%高い確率で、抗うつ薬も飲んでいることが判明。
さらに、プロゲスチンのみの単体ピルを服薬している女性は34%と、より高い確率が出た。
この報告に対し、世界中の女性たちから共感と体験談が寄せられた。
たとえば、「ピルを服薬していた10年間、深刻なうつ病に苦しんだ」「深い落ち込みを経験し、ピルの影響ではないかと主治医に尋ねたが一蹴された」「3カ月前にピルをやめるまで重度のうつ病と自殺念慮に苦しめられた」……。
その一方で、「ピルを飲んでから、うつ病が改善した」という逆の意見もあった。
これについて、同チームの研究者のひとりで産婦人科のオイヴィン・リーデゴー医師は、BBCのインタビューに対し、「ピルが気分の波に何らかの作用をすることは、これまでの研究ですでにわかっている」と述べている。