凶悪犯罪者「酒鬼薔薇聖斗」、宅間守、宮崎勤の共通点は<動物虐待>
日本でも、神戸連続児童殺傷事件の「酒鬼薔薇聖斗」、池田小児童殺傷事件の宅間守、東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件の宮崎勤、これらの凶悪犯罪者は、過去に動物虐待をしていたという共通点があった。
また、先月16日には、子猫を自宅で生きたまま焼き殺し、その様子をFacebookに投稿した神戸市の女性(31歳)が逮捕。アップロードした動画の中で、彼女は「どこまで殺せる? え〜と、人間まで」ともらしていたという。
犯罪プロファイリングが進んでいるアメリカの種々の研究によれば、軽犯罪者よりも重犯罪者のほうが、動物虐待歴が高いことがわかっている。動物虐待は人間への暴力行為、ひいては凶悪犯罪の予兆とみなされるのだ。レスラー氏も、動物虐待は連続殺人犯やレイプ犯の<赤信号>だと明言している。
法律家のための情報サイト「HG.org」でも、いくつかの統計データを発表。動物虐待者の約7割が後に犯罪者になっていることや、動物虐待者はそうでない人に比べて暴力事件で検挙される率が5倍、薬物犯罪での検挙率は3倍という数字が出ている。
動物虐待の<9つの動機>
ロンドンを拠点に世界中で活動展開する、動物福祉のNGO団体「ワールド・アニマル・プロテクション(WAP=World Animal Protection)」の調査報告によると、動物虐待の動機は以下の9つに分類できるという。
①動物の支配:過剰な懲罰を加える
②動物への報復:些細なことや的外れな理由を虐待の理由とする
③異種の生き物への差別意識:極端な嫌悪感を大義名分とする
④怒りやストレスのはけ口:ストレスの発散や怒りの表現として行う
⑤攻撃性や凶暴性の誇示:攻撃性や凶暴性を高める練習台にするケースも
⑥他者の反応を楽しむ:他人が驚いたり嫌悪するのを愉快に思う
⑦復讐の方法:復讐したい人のペットなどを使って嫌がらせをする
⑧身代わり:怒りや復讐の対象者の代わりに動物で代替する
⑨サディズム:単に動物虐待の欲求に従い、快感を得る
いずれも暴力を抑制できず、むしろ暴力性、攻撃性の増大に繋がる理由ばかりだ。対象が人間に向かえば、重大な犯罪に直結する心理状態にあるといえる。