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【連載「健康って何だ?~フィットネス道の探求~」第19回】

「リーダー」を目指すなら筋トレをすべし! 優れたリーダーをつくりあげる方法とは?

筋トレは脳も活性化~リーダーとしての「頭のキレ」を養う

 筋トレで導かれる「たくましさ」は、見栄えのよさばかりではない。リーダーの資質として重要な「頭のキレ」も養われる。筋トレによって脳も活性化するのだ。

 一昔前に注目された『脳を鍛えるには運動しかない!―最新科学でわかった脳細胞の増やし方 』(日本放送出版協会)で、著者のハーバード大学医学部のジョン・J・レイティ博士運動は「運動が脳の神経細胞を育てる」と主張している。

 さまざまな研究論文でも立証されており、リハビリテーションによって脳梗塞による障害が克服されるのも、そのひとつ。脳から筋肉への伝達経路、また末端(筋肉)から脳への伝達経路も「運動」というリハビリで活性化されるのだ。

 私の顧客でも、トレーニングによって脳梗塞の障害が大幅に減少した方が何人もいる。筋トレほどハードなものでなくても、軽い運動で脳は活性化し、思考能力や記憶力の向上に寄与することは、これまでさまざまな研究で示されている。

 ビジネスの成功者の多くが、フィジカル面での健康管理を大切にしている。前述のとおり、脳の活性化はうながされ、筋トレの継続による目的意識や計画性などは、それをやってない人と比べて歴然の差がつくだろう。生活のリズムや食事にも気を使い、仕事にも好影響を与えることは容易に想像できる。

 トレーニングは他人に影響されることが少なく、自分次第だ。己の意思が強ければその変化も大きく、効果を実感することによる自信も更に大きなものになる。筋トレとは、自分自身や自分のライフスタイルをデザインするようなものだといえる。

「自分との戦い」がメンタルを強くする

 そして、筋トレは自分との戦いなので、他人が関わるよりも成果を上げるのは楽だ。その成果(体の変化)の積み重ねは、自信にもつながる。やれば成果が上がるのが筋トレである。

 筋トレをすれば、変わらないわけがない。変わらないのは何かが間違っているからだ。筋トレで体験する「あともう一回」「もうひと踏ん張り」は、人の心を強くする。成功者に不可欠な「強い心」を作り上げる一助となるはずだ。

 少しずつ日本人の中にも、リーダー像のなかにフィジカルの評価が高まっていることは嬉しい。一過性のブームではなく、今後も定着してくれることを願う。


連載「健康って何だ?~フィットネス道の探求~」バックナンバー

村上勇(むらかみ・いさむ)

フィットネスアドバイザー。JT東京男子バレーボール選手を引退後、現・スポーツクラブ「ルネサンス」に勤務。2007年から「メディカルフィットネス+スパ ラ・ヴィータ」のゼネラルマネージャーとして施設運営に携わる一方、トレーナーとして主婦や高齢者、アスリート(サッカーチーム・モンテディオ山形、加藤条冶:スピードスケート、黒田吉隆:レーシングドライバー)、著名人(指揮者・飯森範親など)を幅広く指導。現在は株式会社ドリームゲート代表として、スポーツチーム・アスリート・企業などを指導、運営協力に携わる。

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