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【連載「健康って何だ?~フィットネス道の探求~」第19回】

「リーダー」を目指すなら筋トレをすべし! 優れたリーダーをつくりあげる方法とは?

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筋トレで導かれるリーダーとしての「たくましさ」(shutterstock.com)

 社会人にとって見た目は、いろいろな意味で重要だ。特にビジネスシーンにおける印象は、すこぶる重要である。

 トレーニングによりほどほどにシェイプされた身体は、多くの人に好まれる傾向がある。ボディビルダーのような体型は、威圧的、高圧的、攻撃的な印象を与えてしまう可能性が高いだろうが、緩んでいるよりもシェイプアップされているほうが、若々しくエネルギッシュな印象を与え、ビジネスシーンでは決して損することはないだろう。

 そのような傾向を裏付ける研究が発表された。筋肉の発達した男性は、ライバルをいじめたりするようなタイプと見なされなければ、有望なリーダーという印象をもたれやすい――。

 米カリフォルニア大学バークレー校の経営学教授、Cameron Anderson氏らが『Journal of Personality and Social Psychology』オンライン版(2015年12月14日)に発表した研究だ。

 この研究は、標準化したビジネスシーンの写真を男女の被験者に見せ、登場人物の地位とリーダーシップの資質を評価してもらうというもの。被験者は男性の登場人物に対して、身体的な強靱さと地位の高さ、リーダーシップを極めて強く関連づけて評価した。

 一方で女性の登場人物に対しては、身体的な強靱さが地位やリーダーシップに関連づけられなかった。

「たくましい」男性は、より高い地位に見られる

 Anderson氏は「写真に基づく評価で、たくましい男性はリーダーとみなされ、より高い地位にあると評価された。この結果は、権力を持つ男性のたくましさについて、多くの実例と一致している」と話す。

 ただし、この結果は、「必ずしも肉体的に印象の薄い男性が不利であることを意味するわけではない」「強いと思われれば有利だが、それが全てではない。リーダーとして振るまうか否かを考えるようにすれば、強さは問題ではない」とも述べている。

 また、たくましく見える男性は、ライバルをいじめることで成功するわけではないこともわかったという。

 先の研究の共著者の1人は、「たくましく見える男性の中でも、他のグループのメンバーに攻撃的に振るまいそうだと見なされた人は、温和に見える人よりも地位が低いと評価されることが判明した」とコメントしている。

村上勇(むらかみ・いさむ)

フィットネスアドバイザー。JT東京男子バレーボール選手を引退後、現・スポーツクラブ「ルネサンス」に勤務。2007年から「メディカルフィットネス+スパ ラ・ヴィータ」のゼネラルマネージャーとして施設運営に携わる一方、トレーナーとして主婦や高齢者、アスリート(サッカーチーム・モンテディオ山形、加藤条冶:スピードスケート、黒田吉隆:レーシングドライバー)、著名人(指揮者・飯森範親など)を幅広く指導。現在は株式会社ドリームゲート代表として、スポーツチーム・アスリート・企業などを指導、運営協力に携わる。

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