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【インタビュー「ここから変わる! 美容外科の世界~グローバル化する日本の美容医療」第2回 聖心美容クリニック 鎌倉達郎 統括院長】

「死体」を用いたライブ手術で技術を習得~“盗み取る”時代からグローバルな交流へ

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日本の美容医療はグローバルなレベルに?(shutterstock.com)

 「大事なのは見た目ではなく中身」「外見は内面もあらわす」――。

 ミリオンセラーとなった書籍『人は見た目が9割』は、いささかオーバーかもしれないが、最初の見た目の印象がその後の評価を左右することは少なくない。

 美人と不美人の「生涯賃金格差」は2700万円――。昨年、経済学者・ダニエル・ハマーメッシュ氏が著書『美貌格差: 生まれつき不平等の経済学』で明かした研究も話題を呼んだ。

 近年、施術件数が増えている“美容医療”も、美的な感性に加えて、合理的な理由も潜んでいるのかもしれない。

 一般的な医療として定着しつつある美容医療だが、厚生労働省は今秋を目処に、同医療を行う医療機関のWEBサイトを広告と同様、具体的な規制策を策定していくという。

 これは誤った情報提供によって、消費者トラブルが多発していることを受けてのもの。同省は、規制対象に関する検討会を7月下旬にも設置すると発表した。

「盗み取る」から玉石混交の知識や技術を的確に選択

 国内の美容医療分野には、これまで以上に高いエビデンスと安定した技術が求められている。そこで、「第104回日本美容外科学会(JSAS)」(5月17~18日)の会長を務めた鎌倉達郎医師(聖心美容クリニック統括院長)に、美容医療界における取り組みを聞いた。

 「2日間にわたる学会では、メインテーマを『日本から世界へ、そして世界から日本へ』と掲げ、参加者の興味を引く具体的なセッションを設けました。グローバルなレベルで知識や技術を蓄積していく場を目指しました」

 「昔は、自分が習得した技術やノウハウは簡単に他人に教えるものではなく、『盗み取る』ものという考えでした。それでは、限られた医師にしか継承されません。現在は、玉石混交の知識や技術を的確に選択し、より高いレベルで実践に結びつけることが重要です。学会や国の垣根を越えて交流、研鑽できる場が必要なのです」

 同学会では、世界最大級の美容外科の国際学会「IMCAS(International Master Course on Aging Science)との相互講演や、韓国美容外科学会(KAAS)、韓国美容整形医学会(KCCS)など国外の学会とも連携したプログラムを企画。著名な医師による特別セッションのほか、討論型・教育型・技術共有型を中心とした実践的なプログラムが設けられた。

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