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【連載「乳酸菌で腸内環境を改善、がんも予防!」第13回】

激増する〝大腸がん〟を撃退するコツは?〜乳酸菌を含むヨーグルトや漬物で善玉菌を増やす!

40歳を過ぎたら大腸内視鏡検査を

 大腸がんで、毎年、多くの人が命を失っているが、大腸がんに罹患している人は、死亡者の2倍以上いるとみられている。これは、大腸がん患者の生存率が、他のがんに比べ比較的高いことも関係している。早期に大腸がんを見つけることができれば、内視鏡を使った切除などで体への侵襲も少なく、ほぼ完全に治療することができる。

 大腸がんの検査といえば、検診で行われる便の潜血反応を見るものが一般的だが、がん発見の精度には疑問が残る。その点、大腸内視鏡による検査は、大腸がんをほぼ100%発見することができ、ポリープや早期がんであれば、その場での切除治療が可能だ。

 ただし、これまでの大腸内視鏡の検査は、痛みを伴う辛いものだった。一般的な大腸内視鏡検査では、最初に大量の空気を大腸に入れて内視鏡を進めていくが、空気で膨らみきった大腸にスコープをうまく進めていくためには、時間がかかるうえ、かなり熟練していないとスコープが腸壁に強くあたって痛みを伴うことになる。

 しかし、最近では空気を送らずに行う無送気法や、空気の代わりに水を少しずつ流してスムーズにスコープを大腸に押し進める水浸法など痛みを伴わない新しい方法がいろいろ開発されている。検査前の麻酔の注射もほとんど必要ないし、検査時間も短縮されている。

 40歳を過ぎたら、2年に1度は大腸内視鏡検査を受けることをおすすめする。それが無理なら、せめて5年に1度は大腸内視鏡検査を受ければ、大腸がんのリスクをぐんと減らすことができる。これまで躊躇していた人も、今後は大腸内視鏡検査を定期的にうけてみてはどうだろうか。


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後藤利夫(ごとう・としお)
1988年 東京大学医学部卒業。1992年東京大学附属病院内科助手。現在、新宿大腸クリニック院長。「大腸がん撲滅」を目標に独自の無麻酔・無痛大腸内視鏡検査法を開発。大腸内視鏡40000件以上無事故の大腸内視鏡のマイスター医師。一般社団法人・食と健康協会顧問。著作に『あなたの知らない乳酸菌力』(小学館)、『その便秘こそ大腸ガンの黄信号』(祥伝社)、『腸イキイキ健康法』(主婦と生活社)、『腸をきれいにする特効法101』(主婦と生活社)、『腸いきいき健康ジュース』など多数。大腸がんのインターネット無料相談も実施中。
新宿大腸クリニック公式HP http://www.daicho-clinic.com

連載「乳酸菌で腸内環境を改善、がんも予防!」バックナンバー

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