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男性はみなナルシシズム(自己愛)が強い!? いまや「自己愛性パーソナリティ障害」は16人に1人

ナルシシズムは男女の格差を生む元凶か!?

 今回の分析結果によれば、米国の女性管理職は51%(2013年)と高い。だが、米国の大企業をランク付けする大手メディア『フォーチュン500』によると、女性取締役は17%、女性CEO(最高経営責任者)は15%、女性の高額所得者は8%に留まる。

 経営のリーダーシップを握る指導者のポジションに男女格差があることは否めない。

 グリハルバ教授によれば、ナルシシズムの男女の違いは固定観念や周囲の期待感から生まれる、女性リーダーの不足は女性らしさを守るべきだという固定観念とリーダーシップへの期待感のギャップから生まれると推測している。

 つまり、人間はジェンダー(社会的・文化的な男らしさや女らしさ)を学びながら生きているが、社会システム・通念・常識が期待するジェンダーから少しでも逸脱すると反発を受けやすい。

 特に女性は、社会的な発言力や影響力を持てば持つほど、男性よりも厳しい批判やバッシング、強いプレシャーやストレスに曝されがちだ。その結果、女性は、男性よりもナルシスト的な言動を控えるようになる。

 しかし、グリハルバ教授によれば、男女の固定観念が減り、周囲の期待感が高まれば、女性はナルシシズムの高い行動を示すように変われるという。今後30年間に女性幹部が増え、女性の社会的なステイタスや貢献度もさらに高まると強調している。

 グリハルバ教授の指摘を裏づけるように、『Fortune』が選んだトップ1000社の業績(2002〜2014年)のうち女性CEOを擁する80社の業績を見ると、株主資本の運用効率と投資家の評価の高さを表すROE(株主資本利益率)は226%に上り、S&P500(米国の代表的株価指数)よりも高い。

 男性は、虚栄心と自尊心を守るために、ナルシシズムに囚われやすく、女性はジェンダーのジレンマにはまりやすい。だが、ジェンダーとしての意識が変われば、ナルシシズムは男女の格差を生むのではなく、女性のステイタスやプライドを高めるように働くのだ。

 さて、ここまで記事を追ってきたあなた、かなりのナルシスト(ナルキッソス)かもしれない!?
(文=編集部)

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