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【連載「国民病”腰痛の8割以上はなぜ治らないのか?」第14回】

ロキソニンテープにも新たな副作用?〜気をつけたい“痛みを押さえ込む”ことの功罪

モーラステープは「ポカリとアクエリアス」の違い?

 ロキソニンテープと同じような貼り薬に、モーラステープがある。成分やメーカーの違いはあるが、基本的な効果は一緒だ(あえてたとえるなら、ポカリスウェットとアクエリアスのようなものだ)。しかし、一点だけ注意して欲しいのは、モーラステープは日光によりかぶれること(光線過敏症)。そのため、首などに貼る場合は注意が必要である。

痛みを押さえ込むことの功罪

 薬は市販のものを除けば、基本的には医師や薬剤師から処方されるものだ。それは臨機応変に一人ひとりに合わせたものである。自己判断しないで、専門家の意見をしっかりと聞き、その時に合わせた適切な薬を使用することが何より大事だ。

 さらに、痛みが不快なのは確かなのだが、生命の大事な“信号”である。痛みがあるからもこそ、私たちは身体の異常に気づくことができる。なんでもかんでも痛みを押さえ込んでしまうのは、より深刻な病気や身体の変化を見逃してしまうことになるかもしれない。

 その部分も留意しながら、ロキソニンテープに限らず、さまざまな薬とつきあっていくことが重要である。


連載「“国民病”腰痛の8割以上はなぜ治らないのか?」のバックナンバー

三木貴弘(みき・たかひろ)

理学療法士。日本で数年勤務した後、豪・Curtin大学に留学。オーストラリアで最新の理学療法を学ぶ。2014年に帰国。現在は、医療機関(札幌市)にて理学療法士として勤務。一般の人に対して、正しい医療知識をわかりやすく伝えるために執筆活動にも力を入れている。お問い合わせ、執筆依頼はcontact.mikitaka@gmail.comまで。

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