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【連載「恐ろしい危険ドラッグ中毒」第17回】

もしかして清原も!? 危険ドラッグの取締強化で「覚せい剤」などに手を出す逆転現象も

危険ドラッグの取締強化が生んだ逆転現象への危惧

 「覚せい剤取締法」や「麻薬及び向精神薬取締法」などにより所持、製造、譲渡、使用は禁止されているが、近年、危険ドラッグ同様にインターネットを介した国産並びに中国などからの輸入品の入手が可能であることや、闇の密売組織を通じた取引の取り締まりが不十分であることなどが今後の課題である。

 例えば、2015年には前年に比し、大麻取締法違反で検挙されたのは144名と倍増した。さらに最近の危険ドラッグと称される生薬、ハーブ、サプリメントには、激しい錯乱、昏睡状態になることもあるフェンシクリジンなどの麻薬や、興奮や不眠などを誘発するため覚せい剤に指定されたメタンフェタミンなどの成分も含まれていることもある。使用者は、それを認識することなく使用してしまうことになるので、これらの商品には絶対かかわらないことが重要である。 
  
 以前は、覚せい剤が高価であるなどの理由で入手困難なため、危険ドラッグを選択した中毒患者も数多く存在した。しかし近年は、直接、覚せい剤、麻薬、大麻などを求める「逆転現象」がさらに顕著となることが危惧されている。

 いずれにしても、最近、事件が報道された有名人のような不幸な人生を送ることのないように十分留意すべきであろう。

連載「恐ろしい危険ドラッグ中毒」バックナンバー

横山隆(よこやま・たかし)

小笠原記念札幌病院腎臓内科。日本中毒学会認定クリニカルトキシコロジスト、日本腎臓学会および日本透析学会専門医、指導医。
1977年、札幌医科大学卒、青森県立病院、国立西札幌病院、東京女子医科大学腎臓病総合医療センター助手、札幌徳洲会病院腎臓内科部長、札幌東徳洲会病院腎臓内科・血液浄化センター長などを経て、2014年より札幌中央病院腎臓内科・透析センター長などをへて現職。
専門領域:急性薬物中毒患者の治療特に急性血液浄化療法、透析療法および急性、慢性腎臓病患者の治療。
所属学会:日本中毒学会、日本腎臓学会、日本透析医学会、日本内科学会、日本小児科学会、日本アフェレシス学会、日本急性血液浄化学会、国際腎臓学会、米国腎臓学会、欧州透析移植学会など。

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