Srinivasan氏は「もし、より多くのカロリーを消費したいなら、少し変わった方法で歩くといい」とアドバイスしている。具体的には「バックパックを背負って歩く」「脚にウエイトをつけて歩く」「しばらく歩いて立ち止まり、歩き出すことを繰り返す」「真っ直ぐではなく、くねくね蛇行して歩く」などだという。
翻って日本にも、この研究に似たものがある。信州大学の能勢博教授が提唱する「インターバル速歩」だ。息が弾む程度の速歩きと、普通の歩行を繰り返し行う健康法で、6200人の中高年者を対象とする実験を行った。すると、肥満解消や筋力アップ、高血糖や高血圧の改善などの効果が得られることが分かった。
ただしこちらは、長時間の速歩きが中高年者の呼吸器や膝に負担をかけるため、無理なく続けられることを目的に考案されたもの。速歩きの間に同じ長さのゆっくり歩きを挟むことで心身がリフレッシュされ、また速歩が続けられるという。もし、こうしたメソッドが今回の研究結果と融合されていけば、無理せず確実に脂肪を燃焼できる、健康効果の高いウオーキング方法が開発されるのではないだろうか。
どうしても痩せたいけど、長時間速く歩き続けるのは辛い。そんな人はぜひ「インターバル」や「くねくね」ウォーキングで、遊びながら気持ちのいい汗を流すことから始めてみてはどうだろう。
(文=編集部)