国立長寿医療研究センターの荒井秀典副院長は、次の点を挙げている。
1)タンパク質とビタミン、ミネラルを含んだ食事を摂る。
2)ストレッチ、ウォーキングなどの運動を行う。
3)肺炎などのワクチン接種を受ける。
4)社会参加を行う。
5)主治医と相談して薬の数を整理する。
メタボリックシンドローム対策のために、ヘルシーな食生活を送っていいのは65歳まで。後期高齢者がそういった食事のままでいるとタンパク質が足りずに筋力が落ちることになる。3度の食事には、必ず肉、魚、卵、乳製品、大豆製品などタンパク質の食品が入るように気を配りたい。
また、運動も散歩だけでなく、テーブルにつかまってのスクワットなどの筋トレを意識して行う必要がある。一人暮らしの人は自分で、家族と同居している人は家族の協力を得て「フレイル予防」に取り組もう。
厚生労働省によると、介護の必要なく生活できる健康寿命と平均寿命の差は、男性9.13年、女性12.68年。つまりこの年数は、介護を受けざるを得ない期間を示している。
現在の日本では、介護や介護予防にかかる費用は8兆円超だ。介護が必要となる年数を減らすため、フレイルの段階での対策が求められている。自分のためにも、ぜひ!
(文=編集部)