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その咳、実は感染症? 流行の兆しをみせる「RSウイルス」

 高齢者は、持病をもっていることの多くて注意が必要だ。乳幼児と同じく疾患があれば重症化し、下気道炎を起こす場合がある。また、高齢者の福祉施設などでは毎年、集団感染が発生しており、肺炎などを併発して亡くなる人もいる。

 ウイルスによる感染症に特効薬はない。RSウイルスも例外ではなく、感染が確認されても咳や鼻水を緩和する対症療法しかない。「風邪」と同様で、適度な水分補給、栄養のある食事、充分な睡眠などで症状を鎮めるしかない。

本格的なシーズン突入前に感染拡大への注意を

 ワクチンが開発されていないRSウイルスは、重症化を防ぐ注射薬も早産児や基礎疾患のある乳児にしか投与されない。いちばん重要なのは、やはり感染を予防することだ。

 RSウイルスは、咳やくしゃみによる飛沫感染と、患者自身との接触による濃厚感染、患者の触れた物を介した間接感染でうつる。インフルエンザなどのように、マスクの着用や小まめな手洗いなどが有効だ。

 本格的な感染シーズンに突入する前に、重症化しやすい乳幼児や高齢者と接する機会のある人は注意を払い、感染の拡大を未然に防ぐよう留意したい。
(文=編集部)

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