病態と症状が一致しない多くの症例
筒井先生は長年、肩関節疾患やスポーツ障害肩治療の専門家として臨床に携わっていますが、患者さんを診るのにあたり心掛けていることがあると言います。
「肩が痛い、肩のこりが辛いという患者さんが来られたとき、医者に限らず、多くの医療従事者は病態(病気の状態。どんな組織がどのように壊れているか)をまず見つけようとし、それを治せば問題が解決すると考えます。
しかし、患者さんの身体は肩が痛い、こりが辛いという状態を訴えているだけではないのです。全身の様々な身体機能の問題からの影響の結果、肩に痛みやこりという症状を表現しているのですから、同じような症状でも患者さんごとに治療方法や治療方針などのアプローチは変わってきます。
特に肩は身体のいろいろな場所から影響を受けやすく、また感情にも左右される場所なのです。極めて多様な原因によって症状が出るため、肩の病態だけでの診断や治療だけで対応せず、しっかりと全身を診る事が大切になってきます。」
肩こりと血流には深い関係がある
肩こりが起きるメカニズムの説明では、やはり血流が大きな要因となっているようですが、筒井先生に血流についてさらに詳しく聞いてみました。
「先ほどメカニズムでお話しましたが、血流と肩こりは密接な関係があります。興味深いことに、 血流が良ければいいという事ではなく、毛細血管が増えることで痛みを助長しているケースもあります。そうした場合は、血管の塞栓術で、痛みを取るという治療方法もあります。また、肩が痛いという方をよく診てみると、肩の痛みの原因が、血流障害の結果ということもあります。骨の中の圧力を減らして静脈の血流をよくした事で、患者さんの痛い、辛いといった訴えが大きく緩和されたという症例を少なからず経験しています。どちらの場合も、『血流』というのがキーワードとなり、患者さんの症状に大きく関係していると言えます。」
このキーワードとなる「血流」の主役は静脈です。この静脈は、肺や身体中を巡っている末梢毛細管から血液を心臓に戻す役割(還流)を担っています。心臓から酸素や栄養素等を運び出す動脈に比べ、血管壁が薄く弾性繊維組織を欠くため、動脈より傷みやすく、還流がうまくいかない状態が起きやすいそうです。
「静脈の還流がうまくいかなくなると、関節周囲がうっ血し、組織が浮腫み、様々な症状が現れます。血流をよくすることは身体の様々な症状を取り除くのに、非常に重要な対応 策だと思います。」と筒井先生。
一方、「心と体のコンディショニングルーム」で多くの利用者さんと向き合っている山口さんは、次のように言います。
「肩こりは、前述の4つのタイプのうち病気が原因の肩こり「(4)病気型肩こり」とそれ以外の肩こりとに分けて考える事ができます。病気が原因の「(4)病気型肩こり」であれば、医師によりその改善が図られるのですが、それ以外の肩こりは、日常生活が原因の場合が非常に多いのです。症状だけを取ろうとすると、湿布薬など対症療法となってしまいます。しかし、本来は肩こりを起こしている日常の課題の是正や課題の原因の管理が必要となってきます。私のコンディショニングルーム では、そうした多面的なアプローチを行っています。
肩こりを起こしているときの首や肩は血流が悪く、新鮮な酸素や栄養分が伝わりにくいので、軽い運動、例えば散歩やウォーキング、室内での浅い屈伸運動でも全身の血流がよくなります。もちろん、精神的なケアでも血流は大きく変わることがあります。」
体のめぐりをサポートする新素材繊維
二人の肩こりの専門家が認める、血流と肩こりの密接な関係。
最近、体のめぐりをサポートするという新素材繊維がこうした関係者の間で注目を集めています。この繊維はA.A.TH(エーエーティーエイチ)と呼ばれ、フォトルミネセンスという現象を用いた特許技術を用いています。繊維が放出する光子(フォトン)が体のめぐりを整え、疲れをリフレシュするというものです。
山口さんは自らの体験を話してくれました。
「私は患者さんに、『枕の高さは腕の太さ程度と決め、体の硬さが毎日変わるのでタオルで調整してください』とアドバイスしています。ところが、自分で高反発のマットレスに A.A.THのマットレスカバーを使用したら、枕の高さに体がアジャストしていくことを経験しました。しかもA.A.THによって力が抜けリラックスし、血流が改善し本来の体の状態になれたのだと思います。AATHは単に主要な血管の血流に関係しているだけではなく、目に見えないほどの抹消の毛細血管に影響を与えているのかもしれません。つまり全身の細胞にいきわたらせているのではないか。これは全く異なる作用ですが高気圧酸素療法に近い効果を生み出しているのではないかと想像しています。」
筒井先生もA.A.THによる体験があると言います。
「A.A.THのシーツを試しに使ってみたところ、体が楽になり、代謝がよくなったことを実感しました。また、太ももの裏にある筋肉(ハムストリン グ)を断裂して20度ほどしか動かせなかったときに、初期の安静のためにこの繊維を利用し、2週間ほどで普通に動けるようになりました。これは画像診断でも状態の改善を確認しています。おそらく血流の改善が大きく関係しているのではないかと考えています。」
肩こりには、血流から取り組む時代になってきているのかもしれません。
(構成:ヘルスプレス編集部)
筒井廣明(つつい・ひろあき)
昭和大学藤が丘病院整形外科 客員教授/ウエルケアわきた整形外科 名誉院長
整形外科医 昭和大学医学部卒業、1999年~2007年昭和大学藤が丘リハビリテーション病院病院長、2010年~2016年昭和大学藤が丘リハビリテーション病院スポーツ整形外科教授。ウエルケアわきた整形外科名誉院長
2016年より、昭和大学藤が丘病院整形外科客員教授。 NPO法人スポーツ・健康・医科学アカデミー(MeSSH)理事長、スポーツフォー ラム21代表、日本整形外科スポーツ医学会名誉会員、日本肩関節学会名誉会員、 アジア肩関節学会Executive Committee。 専門は投球障害肩や五十肩、肩こりなどの治療。
山口光國(やまぐち・みつくに)
理学療法士 有限会社セラ・ラボ代表
1961年生まれ。80~82年にかけて日立製作所サッカー部(現・柏レイソル)に所属。21 歳で引退後、都立府中リハビリテーション専門学校に入学し、 卒業後は昭和大学藤が丘リハビリテーション病院に勤務。その後、2005年からは横浜ベイスターズのフィジカルコーチにとして活躍。2007年から独立してアスリートをサポートするかたわら、各地の病院での教育活 動、一般への健康増進のための啓蒙活動などを展開している。
※本記事はPR記事です。