正しい洗髪法で臭いを元から断つ!
頭皮臭予防でいちばん役立つのは、正しいシャンプー法。日中の汚れや皮脂、スタイリング剤は、寝る前にしっかり洗い流しましょう。肌が最も代謝している夜中を、クリーンな状態で迎えられます。
洗髪をせずに就寝すると、頭皮に溜まった皮脂の酸化が進み、スタイリング剤が地肌にこびりつき、「臭いの元」が落ちにくくなります。疲れていても、その日の汚れはその日のうちに落すようにしましょう。
しかし、1日に2回も3回もシャンプーをするのは厳禁です。皮脂を取りすぎたり、頭皮を刺激することによって、逆に皮脂を過剰に分泌し、臭いの原因を活発にさせてしまいます。また、洗い方やすすぎが甘いと汚れも残りやすく、これらが皮脂と混ざって臭いを発生させます。
正しい洗髪の要点は以下の通りです。
・シャワーによる予備洗いは2分程度
・シャンプーは手のひらで泡立ててから使用
・髪ではなく頭皮をまるごと洗う
・トリートメント剤は頭皮につけない
・最後のすすぎは、髪を掻き分けて頭皮にも直接シャワーを当てる
まず、頭皮と髪の汚れは、予備洗いで6割以上が落ちるといわれています。しっかりお湯を行き渡らせるとシャンプー剤がより泡立ち、スタイリング剤などの汚れも1回の洗髪でもきれいに落ちます。
手のひらでシャンプー剤をしっかり泡立てて、指の腹で頭皮をマッサージするように汚れを落とします。トリートメント剤は、頭皮につけないように。油分が多いトリートメント剤が残ると、頭皮臭の発生原因になります。
最後は、頭皮にもシャワーを当てて、ぬめりがなくなるまでしっかりとすすぎましょう。なお、頭皮の乾燥を防ぐために、ぬるま湯(40℃以下)にすることをオススメします。
また、週に1~2回、地肌専用のディープクレンザーを使用してみるのも手です。普段の洗髪で落としきれなかった頑固な皮脂汚れなどをスポンッと取り除くので、臭い対策に有効です。
日中の気になる臭いは地肌リフレッシャーで解決!
真夏は、出社したり出先に到着したりした時点で、すでに頭皮が汗でびっしょりってこともあります。このまま一日を過ごしたくない、そんな時にオススメなのが、頭皮専用の「地肌リフレッシャー」。炭酸入り商品の場合、頭皮に吹きかけるとシュワッとした爽快感と共に消臭します。
ミントやライム、レモングラスなど、清涼感のあるハーブ配合や石鹸の香りなど、お気に入りを探してみてください。タオルなどで地肌と髪の汗をふき取ってから使うとより効果的です。
自分では気づきにくい頭皮臭。シンプルですが、これらのケアを取り入れることで、頭皮臭は落ち着くはずです。蒸し暑い夏も、爽やかな頭皮で乗り切りましょう。
(文=小澤佐知子)
小澤佐知子(おざわ・さちこ)
美容ライター。小学館や学研で外部編集者を経験した後、出産を機にフリーランスに転身。以後、美容ライターとして計50誌以上で取材・執筆を行う。
現在はヘアケア・ヘアデザインなど「髪」に関する記事の企画・構成・取材を中心に活動。雑誌や書籍以外にWebサイトでコラムやインタビューの連載を持つ。東京都内のヘアサロンの「ビジュアル監修アドバイザー」として非常勤役員も務める。