今後のビジョン
医療や健康に関して、さまざまな情報を持っているため、周囲からは「齋藤さんは健康オタク」と揶揄されることもある。当人にそのことを問うと、「健康オタクというより、サッカーのために生きているだけであって、サッカーを辞めたらこんなにこだわりません」と苦笑いする。「自分は今サッカーが好きで、サッカーを仕事として生きていく上で、後悔しないためにいろんなことをしているだけ」と話す。
今後のビジョンについては「正直、言い方は悪いかもしれませんが、“行き当たりばったり”です。逆に、今をおろそかにしたくない。今日一日を大切にしたいんです。これからワールドカップも行きたいし、日本代表としてピッチに立てていない悔しさもすごくあります。ただ、今やれること、自分が課題にしていることをやるのが大切」と述べる。
最後にフロンターレに移籍してよかったことを尋ねると、「サッカーがすごく楽しい」と思わず笑顔になった。
「止めて蹴るっていうことを大切にしているクラブで、来てよかったし、自分自身も勉強になることがたくさん。移籍して結果を残すという意味では苦しみも味わっていますが、この移籍は自分の人生を考えた時に、やっぱり人生のプラスになるだろうと思っています」
齋藤選手が再び輝きを取り戻し、日本代表のピッチに戻ってくる日を待ちたい。
(取材・文:名鹿祥史)