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【シリーズ「マッサージチェアのパイオニア『フジ医療器』の開発秘話」後編】

AI搭載機種も!? 進化し続けるマッサージチェアの賢い選び方はコレ!

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業界初 上半身・お尻・足部をもみほぐす「トリプルメカ」搭載の「サイバーリラックス マッサージチェア AS-790」2118年7月発売

 世界で初めてマッサージチェアの量産化に成功した「フジ医療器」。1954年の創業以来、様々なヒット商品を発表し、2007年にはマッサージチェア市場でシェアNO.1の座にのぼりつめた。

 商品開発の過程では様々な工夫を凝らし、よりよいマッサージチェアを生み出すために、社内に「マッサージチェアマイスター」や「マッサージチェアソムリエ」といった部署や人材を採用。開発プロセスに強いこだわりを持っている。

 そんなフジ医療器で企画部門の責任者であるマッサージ機器事業部の大出健太郎氏と営業本部マーケティング部の一井麻子氏に商品開発へのこだわりなどを聞いてきた。

「マッサージチェアマイスター」の役割とは?

 大出氏いわく「1年か2年でモデルチェンジしていく」というマッサージチェア業界。同社では、温風で背中を温める機能を設置したり、新しい機能を増やす反面、従来のマッサージ機能に対し、「揉み」「叩き」の強さやスピードの緩急をコントロールし、人間の手によるマッサージに近い商品を開発しようと「マッサージチェアマイスター」を採用。商品の使い心地のよさを追求している。

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フジ医療器では人間の手によるマッサージに近い商品を開発しようと「マッサージチェアマイスター」を採用

 マッサージチェアマイスターはマッサージチェアに座り、実際に商品の揉み心地を体感し、「気持ちいい」と感じるまでそれを調整する役割を担う。そのマイスターをサポートするために「マイスターチーム」を結成している。

 一井氏はこのマイスターチームについて、「現在、社内でメンバーは10人。マッサージチェアの揉みの速度をもっとゆっくりにしたほうが痛みが少ないとか、メカユニットが出来上がった時にその調整に3カ月くらいの時間を要するんですが、その調整をしてもらったりしています」と紹介する。

 マッサージはその人の体型によって「揉み」の強弱など、理想の力加減が違う。だからマイスターチームも、男女はもちろん、やせ型、肥満型など様々な体型の人を集め、モニタリングによって得る情報の幅を増やそうと努力している。

マッサージの感触を人の手に近づけるのが究極の目標

 「人がマッサージをする場合は、その人の体型を見ながらオンリーワンのマッサージをしてもらえる。でも、マッサージ機の場合は、そこが機械なのですごく難しい。例えば5という力で揉んでいたら痛いという人もいれば、そうでない人もいるんです」と大出氏。

 「それぞれの人の体の事情に合わせることができるのが、弊社のマッサージチェアの強み。体感の部分で心地よさを実現できているからこそ、この業界でずっとやってこれたんです」と、この取組の成果にも自信を覗かせる。

 同様に、実際のマッサージ師のやっていることや、マッサージ業界の最新のトレンドも意識するといい、「今だと肩甲骨をとか、マッサージ業界の最新情報を、極力反映させようと思っているんです。外国のマッサージトレンドも調べたりします。例えば、ハワイの水に浮きながらマッサージを行う手法とか」と大出氏。そして「マッサージ師の力加減も参考にしています」とのことで、「マッサージの感触を人の手に近づけるのが究極の目標」と話してくれた。

 一方、「人の手ではできないことを目指すことも重要視しています」と述べ、「例えば、肩を挟んで足をグッと引っ張るとか、一人ではできないこともマッサージチェアを使ってならできたりするんです」とマッサージチェアならではの機能にも目を向ける。

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