7万通り以上の組み合わせのオーダーメイドのサプリメントを処方
――それから育毛に効果的なサプリメントはありますか?
クリニックに来院した患者さんに、オーダーメイドのサプリメントを処方しています。サプリメントの組み合わせ総数は7万通り以上あります。
――クリニックで使われる代表的なサプリをいくつか教えてください。
サプリではなく「薬」としてください。クリニックでの治療薬としては、びまん性脱毛症内服薬「パントガール」と育毛剤「パントスチン」です。
――症状による使い分けを教えください。効果はいかがでしょう?
内服薬は全体に作用するので、育毛剤が行き渡らない部分にも効果を発揮します。そういった意味では、部分的に改善したい箇所がある場合は育毛剤、全体的に改善したい場合は内服薬をおすすめします。もちろん併用することで効果はより高くなります。
女性の薄毛はセルフケアだけで完治は難しい
――自宅治療もありでしょうか?
そうですね。内服薬と育毛剤で自宅治療をする患者さんと、クリニックの治療と自宅の治療の両方を併せて行う患者さん、その2通りの治療をしています。
――男性と比較して、女性の薄毛は改善できる可能性は高いのでしょうか。
うーん、高いと言えないでしょう。髪の毛が全体的に薄くなってしまったら、セルフケアだけで完全に治るとは言い切れませんね。クリニックで治療を受けた方が薄毛を改善できる可能性は高いでしょう。
――クリニック治療を受けるメリットをここで教えてください。
まずは効果の強い薬品を使用できること。市販薬やセルフでのケアで使用できる成分 では効果が限定的です。また、治療方法の選択肢があるため、より効率的な改善が見込めます。
――ありがとうございました。最終回では薄毛女性の治療法について詳しくお訊きします。
(取材・文=夏目かをる)
北島渉(きたじま・わたる)
銀座HSクリニック院長。2003年、滋賀医科大学医学部卒業。京都府立医大病院皮膚科、京都市立病院皮膚科、京都第一赤十字病院皮膚科、綾部市立病院皮膚科などを経て、2010年、銀座HSクリニック院長に就任。