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【シリーズ「夏の健康3大リスク・熱中症・紫外線・食中毒」第3回】

皮膚がん誘発させる「紫外線」対策7つのポイント〜日陰・薄曇り・雨・室内でもUVケアは万全に!

「紫外線対策(UVケア)7ケ条」――日陰でも雨や薄曇りでも室内でも要注意

 環境省の『紫外線保健指導マニュアル』などによれば、次の「紫外線対策(UVケア)7ケ条」を奨めている。

①日陰を利用しよう、散乱光や反射光も要注意
 日陰に入れば紫外線は日なたのおよそ50%に減る。だが、雨天でも快晴日の20~30%、薄曇りでも快晴日の50~80%の紫外線を受けている。降り注ぐ直射光だけでなく、空気中に広がる散乱光もある。アスファルトや建物などにぶつかってできる散乱光は紫外線の約60%もあるため、直射光を浴びなくても紫外線を受けている。地面から跳ね返る反射光も4~8%もあるので日陰でも安心できない。跳ね返る反射光は、屋内なら屋外の10%、新雪なら80%、砂浜なら10~25%。プール、海などの水中ではほとんど防げない。

②紫外線の強い時間帯は外出を控えよう
 紫外線が最も強い時間帯は午前10時~午後2時。この時間帯だけで1日の紫外線の50%以上になる。散歩をしたり、買物をしたり、洗濯物を干すわずか数分間でも、確実に紫外線を受けていることを知っておこう。

③日傘を差し、つばの長い帽子をかぶろう
 UV加工した日傘を使って、つばの長い帽子をかぶれば、直射光のほぼ95%を遮断できる。だが、散乱光は防げないので注意しよう。

④UVカットの長袖ウエアを着よう
 UVカットの長袖ウエア(ポリエステルや綿)を着れば、紫外線をかなりカットできる。目が詰まった濃い色調のウエアいいが、熱中症にならないように、通気性や吸収性が良い素材を選ぼう。襟元や胸元の開いたウエアは、デコルテ部分に日焼け止めを塗ったり、首元をストールで巻いても効果がある。車内でも長袖を着たり、UVカットの手袋を忘れずに。

⑤サングラスをかけよう
 角膜が紫外線を吸収すると、メラニン色素ができやすくなる。顔にフィットする大きさで、赤味がかかったレンズのサングラスをかければ、紫外線の遮断効果が期待できる。

⑥日焼け止め(サンスクリーン剤)を上手に利用しよう
 クリーム・乳液・スプレー・ジェル・シート・コスメまで、数え切れないタイプの日焼け止め(サンスクリーン剤)がある。それぞれの利点を知り、フェイス用やボディ用などシーンに合わせて使い分けよう。たとえば、SPF(紫外線防御指数)30なら、10時間(600分)の防御効果があるが、発汗によって効果が薄れるので、塗りなおしなど細かなケアが必要だ。

⑦水分と栄養をたっぷりと補給しよう
 紫外線を浴びたら、保冷剤などで肌をよく冷やし、保水・保湿することが大切だ。メラニンの生成を抑える効果があるβ-カロチン、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールをはじめ、トマトやスイカに多いリコピン、ニンニクやタマネギに多いセレニウムなどを摂りたい。たとえば、モロヘイヤなら、おひたし、味噌汁、炒め物、カレーなどにでもよく合う。ただし、ライムやレモン、オレンジなどの柑橘類、セロリやキュウリなどには、紫外線の吸収率を高めるソラレンという物質も含まれているので、紫外線が減る夕方以降に食べるほうがいいだろう。

 「紫外線対策(UVケア)7ケ条」を守って、ひと夏を爽快に過ごしてほしい。
(文=編集部)

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