「介護疲れのストレス」との同情は皆無
妻の高島さんも今年3月、主演舞台の制作会見時に夫の近況に触れ、「主人はむずかしい書類仕事を率先してやってくれています」と、自身の父親への献身ぶりに感謝を述べていた。
別のイベントでも「私には考えられないお芝居をするし、話も上手いですよ」と、役者復帰を待望するかのエールを送っていた。
だが、今回の逮捕劇に対して、「介護疲れのストレスか……」と同情の念を抱く人は皆無だろう。
これまでの世間がイメージしてきた、高知容疑者の「遊び人」「ヒモ暮らし」「代表作が思いつかない」などの印象が増殖されたに違いない。
無名時代のアダルトビデオ出演などを経て、28歳で俳優デビュー。出身地の「高知」を選び、遅咲きを克服すべく「急いで東(東京)にのぼれ!」の思いを込めて芸名とした。
ところが、著名になるや1993年、東京急行電鉄から不正競争防止法を根拠とする芸名使用停止を求められ裁判騒動に。敗訴には控訴せず、名前の読みはそのままに「東京で生きる」という意味で下の一字を入れ替えた。
しかし、今回の事件が及ぼすダメージは、むしろ「一家の屋台骨」である高島礼子さんのほうが深刻だ。
妻・高島さんの新作ドラマは“警官役”
高知容疑者の覚せい剤や大麻の使用歴は以前からなのかどうか。それが芸能界引退の裏事情としても作用していたのか。
おしどり夫妻のハウスハズバンド生活には、どこか無理があったのか。もしかして、介護話も隠れミノのような美談だったのか……。
最大の皮肉(=被害)は、人気女優の高島さんが主演するドラマ『女たちの特捜最前線』(テレビ朝日系)が7月21日の放送開始を控えていることだ。
女性目線で事件を解決してゆく警察官らの姿を描くという今回の作品、番組の公式サイトで高島さんはこうコメントしている。
「普通の刑事ドラマになってしまってはつまらないので、監督に抑えられちゃうぐらいの勢いで、でも脱線しすぎず、視聴者の方が一緒に謎解きを楽しんでいけるような作品を作り上げていきたいですね」
その抱負を、夫の逮捕劇が脱線させてしまうのか――。彼女の演じるのが警察官役というのは余りにも皮肉だ。ドラマのお蔵入りも、二人の離婚も“必至”と推測するのはよそう。
巷間いわれるおしどり夫婦ぶりが本当なのか、あくまでも仮面の上塗りだったのか……。薬物入手を巡る今後の報道で明らかになるのか。
(文=編集部)